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ヤクルト1000をもっとくれ

年末にインドに行った古い友人が、一時帰国するのでメシに行きたいと連絡が来ていた。第7波に外食?と思うかもしれないが、相手は帰国後PCR検査の翌日を指定してきている。ある意味、イオンに買い物に行くより安全だろう。

そして陰性の報告を受けて、私は土曜の昼に彼と食事に行った。

ちなみにこれは前回更新の翌日の話である。

「インドでは牛が食えないから」という友人たっての希望で焼き肉をつつきながら、積もる話をした。そして帰ってくるやいなや妻から「子ども2人ほったらかして外に昼メシ食い行くってどういう神経してるの?」と罵声を浴びせられた。昨日、私は2児を見ているあいだ妻は同じことをしているし、もっというと妻は昼メシからの洋服買い物に行ったので私より遥かに長時間だった。でもこれはギャグで言っているのでは無い。めっちゃくちゃキレている。

胸に去来する思いを鎮めて「ごめん」私は謝った。

テーブルに座る3歳児が「ピザたべたい」と言っている。ピザが無いのでパンにチーズとピザソースを乗せて焼いたところ「これはピザじゃない」と言ってきたので「あっそ、じゃあ食べなくて良いよ」と妻が皿ごと流しにぶん投げる。すごい音がしたが皿は割れてないだろうか。轟音と迫力に3歳児が号泣し始めたので私が抱き寄せる。

まあ、そんな感じで私の妻は感情のコントロールが苦手である。

前からそういうところがあるのだが、最近特に顕著だ。幼稚園がただでさえ短時間であってイライラしてたのに、ついに陽性者が出て登園不可になった。暑いし第7波だしで出かけられない。さらに0歳児の夜泣きによる寝不足。いろいろ原因はあると思う。体調が悪いのかもしれない。本人も、子どもにすぐ怒ってしまう自分にイライラしているようだ。

詰みじゃんと思われた芳川家の和だが、それを打破してくれた救世主が現れる。

ヤクルト1000である。

説明不要な気もするが、しよう。

ストレスを緩和して、睡眠の質を向上してくれるのである。

これだけ堂々と書いていて怒られない通り、ガチである。

そしてそれを裏付けるように、ヤクルト1000は無数のヘビーユーザー「ヤクルト中毒」略して「ヤク中」を生み出し人気白熱、並大抵の流通経路では入手できなくなった。「ヤクの売人」と揶揄されるヤクルトレディと直接取引できない限り、まず不可能である。

しかしどうだろう、毎週妻と義母で車を走らせ行っている大型スーパーに、「開店ダッシュしたら1家族1パックだけ、6本入りが買える」ということが分かり、物珍しさで買って飲むようになってから、妻は人格が穏やかになり、夜よく眠れるようになった。

冷蔵庫に心もとなく並ぶ残り少ないヤクルト1000を眺めては「これがなくなったら、自分がどうなってしまうのか自分でも分からない」と、超人ハルクのような、「薬を飲んでいないと人間の心を維持できない悲しきモンスター」のようなことを妻は言っている。完全にヤク中である。


私としては、ただ芳川家の安寧のために、ヤクルト1000のの安定供給を祈っている。

いつか私も飲んでみたい。




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