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喋りながら刃物を扱うんじゃない

今回の部員日記は、法学部4年塚越日和が担当させていただきます。

髪の毛を切りに行こうかと思っているので、美容院に行った時に考えていることを書きます。

私は美容院が苦手です。正確には、美容院でのコミュニケーションが苦手です。美容室さんのインスタやYouTubeでイメチェンした動画で喜ぶお客さんを見てはニヤニヤしていますが自分となると話は別です。苦手な点を挙げていきます。

苦手な点①ビジネストーク
初対面の方との会話は苦手ではないです。むしろ初めましての方と話すことは好きです。短時間ではあっても、双方気持ちのいいものにしようとしてくれているサービス精神には脱帽です。しかし、美容師との今後のお付き合いは視野に入れていないその場限りの表面上のビジネス会話が苦手です。とはいえ一番の目的は髪型を納得のいくものにしてもらうことです。そのため何日も前から意気込んで可愛い女の子の髪型カタログを漁り、浜辺美波のようなショートにしようと思い、私は浜辺美波だ浜辺美波だと言い聞かせ浜辺美波よりも浜辺美波の自覚があるほど浜辺美波になろうと覚悟して向かいます。ですが毎回、結局、美容室に行く直前の髪型が一番いい現象に陥り、「テキトーに整えていただいてあとはすいてください」と言ってしまい、思い通りの髪型になったことはなく、いつも微妙に不満で帰ることになります。

苦手な点②嘘みたいに褒めてくる
彼ら彼女らと話し始めてまず身元を明らかにせねばなりません。その中で大学を聞かれることがよくありますが変に品定めされたり話が膨らんでもあれなので、「その辺の大学で...」(あっ、言いたくないんだな)「その辺の企業で...」(あっ、言いたくないんだな)と言うことで、察していただき気まずい空気を作り出します。そして気まずくなりだんまりになってからは寝るかイヤホンつけて何か聞くか読書に没頭するかして、カットのクオリティを上げてもらいます。美容師さんだって、朝から沢山しゃべり疲れているかもしれません。私だけは、喋らなくていいよ、と彼ら彼女らのオアシスになりたいです。

苦手な点③私の髪を乾燥してると言う
私の髪質は乾燥しているそうです。半数の美容師から「お客様乾燥気味ですね、ちゃんと髪乾かしてますか〜?」と言われるので、彼ら彼女らプロの「見る目」のプライドを傷つけないように、毎日入念に乾かしているにもかかわらず「そうなんです。乾かしたことないです。」と大嘘をこき、「やっぱり!お客様だめですよお!」と毎回正しいドライヤーの仕方をレクチャーされています。そのおかげでドライヤーの仕方は詳しいのでいつでも聞いてください。

苦手な点④後ろ姿を見せてくる
最後後ろ姿を合わせ鏡で後ろの仕上がりを見せてくれますね。「後ろはこんな感じです。どうですか?」いらないです。それ、もう完成してるんですよね?「ワ〜いい感じです。」しか言えません。「切りすぎです」とでも言ったらどうなるのでしょうか。それか、本当は後ろ姿とかどうでもよくて合わせ鏡にして私を消そうとしてるのでしょうか。とはいえ、この時くらいしか自分の後ろ姿なんか見る機会がありません。自分の後ろ姿はどうでも良くても、他人の後ろ姿というのは気になります。人間なんて所詮目に見える部分に気を遣っているだけで、もし自分の後頭部に目がついていたら後ろ姿の方をより良く見せようとするのでしょう。これはおそらく進化論の話で、人間が二足歩行に移行しよく見える位置になったから女性の胸が重視されるだけで、人間が再び四足歩行に戻ったらほぼ同じ姿形の臀部が性的アピールポイントになるのと同じでしょう。



ここまで苦手な点を挙げてきましたが、美容師さんの好きなところもあります。いくつか挙げさせていただきます。
好きな点①髪を切るのが上手い
好きな点②シャンプー気持ちいい
好きな点③マッサージ気持ちいい
好きな点④切った髪の毛で遊ばない
好きな点⑤横たわる人に顔面にシャワーぶっかけてしまいたくなりそうですが、そういう衝動を抑える理性がある

以上です。決して美容師さんを貶したいわけでも、皆さんに「美容院ってこんな最低なんだぜ、行くなよ」と啓蒙したいわけでもなく、自らのコミュニケーション不足を嘆いているだけです。心の底では、美容室大好きで、「暇だなあ、なんか髪型変じゃない?」と思ってその時の気分で毎月予約してしまって、結局適当に注文し、シャンプー気持ち良くって寝てしまい、自分のいびきで起きて、毎月すいてもらって、結局は、名前のない髪型になります。ただ、このように、おしゃべりをして楽しむことは難しくても頭の中ではいろいろなことを考えて、お手軽に手に入る非日常として楽しませてもらってます。いつもお世話になっています。これからもよろしくお願いいたします。

拙い文章ですが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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