見出し画像

プロとコントラ

今年も誕生日を迎えました。この時期なので、毎年誕生日が来るともう1年が終わるよーという合図に感じます。反出生なのでこの世に生まれてきたことは別にめでたくも何ともないじゃないですか、とずっと思っていたけれど、しかし誰かを祝うということは、今、現に存在して生きている人間としての相手を祝福するということであって、その意味でならこの複雑な日も受容できるのではないかと考えている。こんな世界でよくも二十数年も生きていたものだと。息を切らしながらそれでも生きようと走ってきた努力の表れとして、ひとつひとつ年老いてゆくわけですね。

またしても居住地が定まらなかったり生活は色々なんですが、こういう辛い時ほど、ドストエフスキーの文章が深く胸に染み入ってくる。おかげで僅かながらも幸福を感じている。距離を置いて物語を読むというような器用なことができなくて、これは私だ、私の話だと思って全神経をそこに傾けてしまうので、絶望も救いも全てを自分事として体感する。罪と罰に至ってはもはや安易に読むと体調を崩すのですけど。

ここから先は

2,854字

私のことを好いてくれている人だけに見せたい感じの日記や論考などを書きます。23年8月から24年7月末まで更新。

とても頑張って生きているので、誰か愛してくれませんか?