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ジャック・オ・ランタン

 ハロウィンは、秋の収穫を祝いつつ、冬に向けて増える悪霊から身を守るために、お化けに扮する祭、のようです。お化けが出てくるのだから、日本でいうところのお盆みたいなものかと思うのですが、さすがに拡大解釈でしょうか。

 この時期によく耳にする「ジャック・オ・ランタン」、一体何者なのでしょう。検索したところ、ジャック・オブ・ランタン、つまりランタン持ちの男だそうです。ジャックは一般的な男の名なので、日本的にいうと行灯持ち太郎ですかね。なんだか親しみが沸きます。

 ランタン持ちの男については諸説あるようなので、ざっくり書きますと、とある村にいた鍛冶屋の男が悪い奴で、地獄に落ちるところを悪魔を言いくるめて見逃して貰ったら、やっぱり悪さばかりして、結局は天国からも地獄からも弾かれてしまうという、どうしようもない話のようです。悪魔はこの男に業火の石炭を与え、男は枯れたカブを拾って石炭に火を灯し、彷徨っておるとかなんとか。

 おばけとしてのジャック・オ・ランタンは、道に迷った旅人を惑わせ、沼やドブにはまらせます。なんというトリック・オア・トリート。沼の水深は最大5メートル、出交したら最後、まさに命の危機です。
 姿は炎そのものとか、光る衣を身につけたかぼちゃあたまとして表されます。ある地域では、ジャック・オ・ランタンを作る際、かぼちゃではなくルゥタベガというスウェーデンのカブをくり抜きます。このカブはクリスマスのマストアイテムでもあるようです。

 カブあたまを絵にすると、こんな感じでしょうか。

 それにしてもかぼちゃではなくカブとは。 

 ハロウィンにちなんでかぼちゃを煮る予定でしたが、ここはやはりカブを食すべきでしょうか。というか、かぼちゃを煮るのは冬至ですよね。

 ちなみに表紙画像の野菜は、人参・カブ・りんご・玉葱・じゃがいもなのでした。それでは、ハッピーハロウィン。

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