5000分の1の出会い
母が治療中の病気は患者さんの数が希少で、国内では5000人ほどなのだそう。
先日、よく行く近所の薬局の薬剤師さんが、同じ病気だと話してくれた。こんな身近で出会うなんてすごい偶然だ。なんだかほっこりした。
薬で症状を安定させているので、薬を一回飲み忘れるだけで生活の質が著しく下がる。
お薬に助けて貰っている日々は、お薬があるからこそ維持できる日々だ。不全を起こしている細胞内部の機能を補ったり、脳波を整えて、身体の著しい不調を持ち直させる。
新薬が開発される度に、一日を少し暮らしやすくなる人がいる。症状が発生する仕組みと向き合い、幾度も検証を重ね、薬を生み出してきた方々のご尽力によって、生命活動が正常に働き始め、不便や痛みが緩和される。
医療品メーカーの工場で薬が製造され、箱詰めされてトラックに積まれ、運搬されて、卸売の販売業者の元へ届き、町の薬局からの発注によって出荷される。薬はどこの病院でも処方できるとは限らない。専門の医師が診察をして、検査をいくつも重ねた末に診断を下ろし、処方箋を出してくれて、ようやく薬局で購入できる。そのサイクルが一つでも欠けていれば、薬は手元に届かない。
お薬に支えられている母の一日。この言葉が直接届くことはないけれど、どうもありがとうございます。
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