- 運営しているクリエイター
#むかしのことといまのこと
食べられるうちに梅干しを食べておこう。
地震の日、ムスメは一旦登校しましたが結局休校になりました。
知人の住む地域もそんな感じで、登園登校した子をすぐにお迎えに行ったようです。
家に着くとムスメが、
「なにか手伝えることない?」
と訊いてきました。特に思いつかなかったので、
「きみの出来ることをして」
と返しました。
すると徐ろに冷蔵庫を開けて、
「食べられるうちに梅干しを食べておこう」
と梅干しをもぐもぐ食べていました。
誰かがいなくなるのはどうだってよくない。
忘れてしまうのがなんだか勿体なくて書き留めました。夜更けのつぶやきのようなものです。
ムスメが眠る時、ポツリと言いました。
死ぬと自分がいなくなる。自分が自分でなくなる。なにも感じなくなる。それがとても怖い、と。
「私、前よりずっと死ぬのが怖くなった。死んだら誰にも会えなくなる。誰とも話ができなくなる。真っ暗な場所でひとりきりになる。大好きな人たちと会えなくなる」
そう呟いてぽろぽろと