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虫食う人も好き好き

「蓼食う虫も好き好き」という諺がある。
苦味の強い蓼(たで)という植物でも好んで食べる虫がいるように、人の好みも人それぞれであるという意味だ。

最近、「昆虫食」が何かと話題である。新しい食文化として急激に発展をしている。しかし将来「昆虫食」が根付いたとしても、これらを食べる人は関心がある人だけに収束するだろう。万人に受け入れられる文化では無さそうだ。

最近になって「昆虫食」の認知度が高くなっているが、実はずっと昔から昆虫を食べる文化は日本に存在する。特にイナゴなんか有名である。

ところで皆様は「ざざむし」というものをご存知だろうか?「ざざむし」というのは川底に棲んでいる昆虫達を指す。川のざーざーと流れる音に由来して、「ざざむし」と呼ばれている。気になる人は検索していただきたい(見た目が受け付けないかもしれません。閲覧注意です)。
この「ざざむし」を食べる文化が、長野県の伊那市辺りにある。しかし、伊那市でも食べる人は珍しいようだ。伊那市に「ざざむし」を食べる文化があっても、食べる食べないは人それぞれである。この件に関する秀逸なコピペを過去に見たので、記憶を頼りに再現してみる。

県外の人「長野県民ってざざむし食うんでしょ?」
長野県民「伊那市の人ってざざむし食うんでしょ?」
伊那市の人「ざざむし食べません。」
ざざむし食う人「ざざむし食べます。」

このコピペ、最近の昆虫食にも当てはまるものがあると思う。ほんの一部の人しか食べることがないのに、あたかもそれが一般的なものであるかのように捉えてしまってる事例。先程のコピペを昨今の近況に応用してみよう。

海外の人「アジア人って虫食うんでしょ?」
アジア人「日本人って虫食うんでしょ?」
日本人「虫食べません。」
虫食う人「虫食べます。」

小泉進次郎みたいなことを言うが、つまり虫食う人だけが虫を食うのだ。ただそれだけなのだ。昆虫食を批判する人がいるのだが、正直ほっといて欲しい。私のような虫食う人からしたら。

人の好みというのは人それぞれである。蓼食う虫がいるように、虫食う人もいる。虫食う人も好き好き。

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