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17.なぜ、あなたの意見は通らないのか

「会社に何か提案しても実現しない」「みんな思っていることを上申したにも関わらず何も変わらない」こんな経験をしたことや聞いたことがある人は多いと思います。私も常日頃から経験していますし、どうすれば自分の意見が通るのかを考え続けています。

ちなみに私が思う最も通りやすい手法は、昨日の記事内容でも触れたように”熱意やアツい思いを素直に伝え、かつ自分でやることを宣言すること”です。人の心に直接訴えかけることで、理屈ではなく(理屈も大事ですが)感情による要素を増やすことで人の心は動きやすくなります。加えてその提案は自分が率先して実施するとすれば聞いている方は反対する理由も少なくなりますし、手間や労力も少ない。要は情熱を持った人間が、「自分のケツは自分で拭くからさせてくれ」と言っているわけです。会社などでは全責任を平社員が持つことはできませんから責任の所在はどうするという議論はありますが、往々にしてこのやり方なら「わかった。責任は俺が取るからやってみろ。」となります。非常に効果的で私もよく実践する方法ではあります。

しかし、今日この記事で話したい内容はこの“情熱プレゼン&自己実践型”の方法ではなく、自分の提案を相手に納得してもらうために抑えるべきことについてです。“情熱プレゼン&自己実践型”は、意見は通りやすいですがもちろん自分で抱える必要が発生しますし、最大の問題点は“影響を与えられる範囲が大きくなりにくい”ことです。もっと幅広く応用可能な、管理職等の他の人を動かすために抑えるべき2点をお話します。それは“自分は網羅的に思考している”ということと“今までのやり方は正しかったが、昔と状況が変わったことを伝える”ということです。

相手の立場に立って話すことを忘れてはならない

この価値観の原点はYouTubeで”マコなり社長”の“【話し方の極意】あなたの正論は却下される”を1年ほど前に見てから身に付き、様々な場面で実践・醸成し私なりに注意すべき点として挙げたものです。なぜこの考え方が重要か。それは、まず前者によって「こいつの言っていることは単なる思い付きではなく様々なパターンを想定している。すなわち、こいつの話は聞く価値がある」と相手に思わせられること、そして後者によって聞き手に対し「あなたは間違っていなかった」という肯定のメッセージを送ることで、心の壁を作らせないという2重の側面を持ち合わせているためです。

前者についてはマコなり社長の動画では“デメリットプレゼン(自分の提案の問題点を自分で説明すること)”をするというアクションプランが提示されていますが、デメリットプレゼンも含めたできるだけ多くのパターンやシチュエーションを想定する必要があると私は思います。

後者については、人間の心理学的な癖を考慮したものです。昨日も触れましたが人間は理屈ではなく感情で動きます。仮に言っていることが理路整然とし非の打ちどころのない内容であったとしても、相手に「なんか嫌だな」と思われた時点で相手を動かすのは難しくなります。そこで重要となるのが“相手を肯定すること”です。現状動いているものに対して何か提案や改善を行うということは直すべきところがあるということです。しかし、提案を持っていく相手はそれをやり始めた人であったり、その人が来たときには既にあった仕組みだが何年もこれでやってきた、などという場合が多いと思いますが、そこに「改善しましょう!」と持ち掛けることは、すなわち「今まであなたのやり方は間違えていた」と言っているのとほぼ同義です。これでは壁を作られてしまいます。

ただ現に問題があるため提案をしたい、ということなので「今まではこのやり方で間違っていなかった。ただ以前とは環境や条件が変わったため、ここで更新したい」という話の仕方をすることが大変効果があるのです。もう1つ付け加えるなら、話しすぎないことです。私は話すのがとても好きなので特に注意をしていますが、提案をする際は自分が3~4、相手が6~7話している状態が私は良いと思います。

私はこの話し方を心がける(たまに意図があって破壊的な言い方をする場合もありますが)ことで、社員さんや役員さんとも日々話をしています。もちろんまだまだ完ぺきではありませんが、その甲斐あってか役員や社長に納得・協力してもらえる形で新部署の立ち上げを含め、10年近く変わらなかったうちの会社の組織図を今年の5月から改善することができました。百発百中ではありませんが、自分の思考の深堀もでき、相手の気遣いもできる考え方であると考えているので、何かのお役に立てば幸いです。

なおイメージ画像にもさせていただいていますがSIMのKILLING ME、とても好きな曲です。ぜひ一度、特にハジケたい際などにお聞きください。また、本編でも触れました”マコなり社長”の“【話し方の極意】あなたの正論は却下される”はとても良い内容なので、是非一度ご覧ください。

https://youtu.be/qG4Sga8DAmk

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