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まるごと、、、がいいな

Dくん。
毎日、大人がしてほしくないことを次々とやってくれます。
せっかく片付けたブロックを、ガシャーンとひっくり返す、手洗いの後は自分のタオルには目もくれず、お友だちのタオルを次々と取ってトラブルに、、、。
まぁ、これ以外にも色々やってくれるのです。
担任の先生から相談を受けて、観察しながら保育に入らせてもらいます。

たまに入る私に、とても好意的に受け入れてくれるDくん。
大きい体で、ドスンとお膝に座って甘えてくれる姿もあります。
とても体格もいいので、力もあるし、色んな面で目立ってしまうのです。

何かやった後は必ずちらっと保育士の顔を見ます。
そして叱られる、、、
毎日このくり返しのようです。

担任に話を聞くと、「いつもDくんはこうなんです。」
Dくんがどんなに大変で、できないこと、困っているかのエピソードが並びます。

一日保育に入っていると、確かにその通り。
見事に色々やってくれます。
担任の先生の悩みも気持ちも、すごくすごくわかるんです。
担任の先生の大変さ、悩みはしっかりと受け止めました。

私たちは、つい子どもの出来ないこと、ダメなことに驚くほど敏感で、見つけてしまう、見えてしまう能力の方が高いのかも、って感じます。

じゃ、Dくんの良いところってどこ?
得意なことは?
今日、何して遊んでる時にご機嫌だった?

さっきまで、困ったことは次々でてきていたのに、この問いには「え〜っと、、、」と考え込んでしまう先生。

先生だけでなく、我が子の子育てでも、周りの子に比べて苦手なこと、出来ないことの方が目について気になるものです。
その部分を何とかしたいと思うからですよね。

私が見ていた時のDくんは、
まず、美味しそうに何でもよく食べます。
いい表情です。

ブロックで車を作るのが上手です。すごい集中力です。

お友だちが鼻水が出ているのに気づいて、背伸びしてティッシュを取ろうとしていました。
拭いてあげようとしたけど、嫌がられてしまい、怒ってたたいてしまいました。

Dくんには良いところはいっぱいあって、トラブルにも必ず原因があります。

しばらく、Dくんの良いところ、良い行動を見つけてほしいとお願いしました。

後日、担任の先生から、たくさんDくんの良いところ、そんなエピソードをたくさん教えてもらいました。
見つけられたら、う〜んと褒めてあげられるし、Dくんはこういう子っていう思い込みをやめると、違う面が見えてくるんですよね。

とは、言ってもまだまだ大変なことはありますが、先生の見方、受け止め方が変わるだけで良い方向に動き始めます。

今日は、空っぽになったお皿を得意そうに見せてくれたDくん。
「え〜全部食べられたの?Dくん、また大きくなれるね!」って言うとニコニコでした。

悩みながらも、私のアドバイスをちゃんと受け入れてくれて、実践してくれた先生。
若い先生たちの素直さと、なるほど、、、と理解したら、Dくんだけじゃなく、子どもたちの見方や関わりが見事に変わっていく姿に感動しています。

悩んだり、子どもたちに振り回され悪戦苦闘の毎日だけど、子どもたちと一緒に成長してもらいたいなぁと願います。

この間、底辺の仕事に保育士が入っていました。
職業にランクをつけることに驚きますが、底辺とした理由にもびっくり!
職員室でも話題になりました。

実際、保育士になってみて、理想と現実の違いに戸惑ったり、大変さを感じて離職する人が多いのも事実です。

私たちは大切な命をお預かりし、愛情を持って、信頼関係を築き、子どもたちの成長に寄り添います。

お父さんお母さんと共に子育てのお手伝いをします。

大変さの中にも、子どもたちの成長に携われる喜びがあります。

就活情報サイトが、底辺の仕事ランキングとし、回避方法と記す内容。

なんだか残念ですが、私は就活生のみなさんに伝えたいです。
仕事にランクなどありません。
どの仕事にも大変さはあります。
仕事のデメリットばかりに目を向けないで、やりがいや、その仕事の中で感じる喜びもあることを、ぜひ自分で経験してほしいと思います。

底辺の仕事にランキングしていた、ゴミ収集スタッフですが、お散歩中によく出会います。
いつも、ゴミ収集車の窓から優しい笑顔で手を振り返してくださるおじさんやお兄さんは、子どもたちのヒーローですよ。

綺麗ごとばかりではないのは事実ですが、全てにおいて、マイナス面にばかり目を向けるのはもったいないと思います。

子どもたちのことも、そして先生たちのことも、頑張ってるところ、良い部分をたくさん見つけていけたらいいなぁ。

苦手なところも、弱さも、、、。
まるごと受け止められたら、みんな楽になれるのになぁ。










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