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オーディション直前に声が枯れたし肋骨も折れた

こんにちは。社会人として劇団をつくりながら、声優・ナレーターをすべく芝居稽古をしているつかのこと申します。今肋骨がめっちゃ痛いです。

別の記事の執筆をしていたのですが、タイトルのような事が起きたのでこちらを先に書きました。

私自身、他人のオーディション成功・失敗体験を読むのが好きなので、少しでもそういった人にとどけ!とおもって書いた次第です。

暇つぶしにどうぞ。

①4月後半、徐々に声がでなくなる

新年度になり、普段は平日会社→帰宅→練習→寝るしかない私の生活も少し変わった。

新しい部署での挨拶。
そして何より、5月にナレーションのオーディションが迫っていた。
このオーディションにはかなり思い入れがあり、その準備などでそれなりに忙しい日々を送っていたのだ。

違和感に気づいたのは、ある企業さんのナレーションの仮ナレ(仮歌と原理は同じで、本物のナレーターさんが収録する前に監督や編集さんが尺感を掴むために使用されるナレーション。最近はAIに取って代わられがち)を任せてもらい、文章を口に出した時。


高い音がでにくいな……?

そう思いながらも、なんとかその日は収録を終えて、帰宅後のオーディションの練習でも声は全く出さずに寝た。

この日から2日間くらいは、少しの声のでにくさはあったが発話に支障が出るレベルではなく、少し喉を休ませれば回復するかな?程度のものだった。

②4/27、声が消える

会社の新年度決起会があった夜。その日周りの社員達はお酒をガンガン飲んでいたが、私はオーディションのことが頭にチラついていたこともあり、ひたすら水を飲んでいた。
重要な人にだけとりあえず挨拶をして時間をつぶした。

※本当なら声の為には早く帰るべきだし、今でもそうしておけば良かったと思うのですが……その日は話さなければならない人も多く、新卒の案内役を任されていました。

結果、なんとか二次会は避けられたものの、24時に帰宅。

この時、なぜかお酒を飲みすぎた日のような喉の違和感を感じ、やばいやばいと思いながら大量の龍角散を摂取して寝ました。


間に合わなかった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


③1音も発せられなくなる、咳に襲われる


翌朝起きてみると、喉からの違和感はない。
ひとまずホッとしつつ、水を飲んでからおそるおそる小さい「あ」をだそうとした。
「ヒュッ」
かすれ声どころか息しか出なかった。

この時は終わった〜😭😭😭くらいの気持ちだったのだが(気楽)、目が覚めていくにつれ、オーディションまでの日数や練習方法や、そもそも人とコミュニケーション取れるのか!?など現実的な問題が脳を支配していった。

さらに、咳が全く止まらなくなった。
吐き気を催しても咳が出続け、呼吸も満足に出来なくて目に涙がたまっていくばかり。
咳には波のようなピークがあり、本当に辛い時はわざわざ風呂場で四つん這いにならないと、体からでるあらゆる汁(汚くてごめんなさい)や息苦しさをやり過ごすことができなかった。

もちろん病院にも複数行ったのだが、診断できる症状はなく、持病の喘息の吸入薬でも落ち着かない。

昨日の決起会で早く帰らなかった自分を恨みつつ、寝ることしかできない日が続いた。
幸いゴールデンウィークに突入したため、会社でコミュケーションに困ることはなかったのが救いだ。

⚰️体蹴り、肋骨骨折

そして咳も涙も(なぜか)鼻水も止まらなくなったある時、突如右の脇の下あたりから激痛が。

まだ肋骨を骨折したことない方にお伝えすると、人は咳のしすぎでも肋骨を折ることがあります。

立っていることすら辛くなり、家族に支えてもらう私。もちろん声がでないので何がどう辛いか言おうとしても伝わらない。

完全に肋骨やったわ。家族にも迷惑かけるしなんも喋れないのに動けなくもなる……この役立たず!!!!


そして身体ボロボロになった、オーディション7日前。
ボイトレの先生には、病院で原因がわからなかったらストレス性かもだから休みなと言われたけれど、
オーディションを目前に控えた25歳声優・ナレーター候補生の私は

・これで結果がでなかったらいつまでこの生活を続けるのか
・そもそも自分の体調管理ができてないのが悪い
→早く、早く治さなければ!!

と気持ちに余裕を持てなかった。そこまで成熟していなかった。

④オーディション前日

こんな状況になってからも、オーディション原稿を読解することは続けていた。

自分のせいでこうなったと言っても過言じゃないけど、それでもそろそろ声が治るかもしれない。

実際、声が枯れてからほぼ2週間が経過していました。
(誕生日も無声🎂)

レッスンをしてくれていた先生にも連絡は取り続け、「もしかしたらギリギリでどうにかなるかもだから、一応応募は取り消さないどこう。でも直前まで声を出すことはやめなさい。追い詰めないでね」と言ってもらって居たのでなんとか続けていたけど、いよいよ声が治ることはなかった。


オーディションはweb応募なので特に誰かに謝ることも連絡をいれることもなく、私は結局チャンスを逃した。


⑤学びといま

こんな、ひたすら状況が悪化していくnoteをここまで読んでくださった方、ありがとうございます(いるのかな?)。

今はというと、例のオーディションから1ヶ月経過し、先日別のオーディションに応募したくらいには元気です。肋骨も回復。
先週会社の人から喉風邪をもらった時は、悪夢の再来か!?!?と思って会社の人を恨みました😂

以下は、オーディションを逃し体調を最悪にするという、ある種の失敗を犯した私が、言えることを書いていこうと思います。

1つ目は、自分を責めないこと。

声がでなくなった本当の原因は未だわからずですが、こうして振り返ってみると自分で自分を追い詰めてストレスを加速させていました。

これじゃ治るもんも治らないし、そもそもオーディションでいいパフォーマンスできないですね😂

本番日が迫ってくるとどうしても余裕がなくなってしまいますが、日頃からもう少し余裕をもってこそ、上手くいくこともあるのだと痛感しました。

2つ目は、逃したチャンスは何らかの形で戻ってくることもあるということ。

オーディションに応募できなきかった私は、声が回復する頃にはかなりモチベーションも落ち、正直「目指すのをもうやめようかな……」と思ったこともありました。

でもレッスンには既にお金を払っているから、
惰性でもいいし行ってみようとレッスンを受けてみると…

めちゃたのしい。

目先の目標を失って肩の力が抜けた私は、純粋に芝居やナレーションを楽しめるようになっていたのでした。

そして、楽しい!という気持ちを継続したまま、とある作品のオーディションを受け、
端役ではありますが、合格しました!!

失敗したからこそ自分の原動力に気づけたので、声を失った今回の経験は無駄では無かったと思えたわけです。


これから先、またきっと数えられないくらい失敗するし、自分を責めるだろうし、もしかしたらオーディションを受けることを辞めてしまうかもしれない。

それでも、この経験を「勉強になった!」と胸を張って言える今は幸せだし、これからもこのnoteを見る度に思い出すだろう。



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