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iDeCoのバーカバーカ!

※記事中、退職所得が総合課税という初歩的な間違いをしています。それによりiDeCoは損だという結論に至っています。これは明らかな間違いですが、戒めのために残しておきます。

おおお、あいさつ抜きじゃ、これマジか、ほんとか? iDeCoってマジでこんなんなのか?

とても冷静になれません、パニック中です。眠れません。iDeCoの具体的な受け取り方を何か考えないといけません。


なぜパニック?

iDeCoの大きな欠陥に気づいてしまいました。「利益じゃなくて積立金すべてが収入として計算される(=課税の対象)」ということです。

iDeCoのメリットは一般的にこう考えられていると思います。

1つめはわかります。始めてすぐに享受できる積み立て時のメリットで、私も年間数万円の節税メリットを受けています。私は抜け目なく年2回払いで手数料を数千円も節約しています。

2つめの節税メリット~運用収益がすべて非課税に

これもまあわかります。運用中の利子や分配金に税金がかからないんですよね。つまり、運用中も分配金などが源泉徴収されないことと、60才を過ぎて受け取り時に利益がでていたら、本来なら税金が20%かかるところを、非課税になるということなんですよね。

つまり、23才から60才まで37年間毎月23,000円を積み立てて年利2%で運用すると、

  • 単純な貯蓄で:23,000 * 12カ月 * 37年=1021.2万円

  • 2%複利で:1,504万円

  • 利益:1504-1021.2=482.8万円

  • 利益にかかる税金(20.315%):482.8×20%=約98万円

  • 1504-98=1,406万円(税引き後)

ということで、482万円の利益にかかるはずの税金98万円が非課税になるということですよね。

3つめの節税メリット~退職金や年金として控除が適用

さて、もっともきな臭いところです。受け取り時にもメリットがあるということなのですが、あれ? これってどういうことですか?

2つめ(運用時)と3つめ(受け取り時)の違いってなんですか?

2つめは、「利益」に対して非課税

3つめは、控除

非課税なのに控除?

非課税だから税額はゼロ円のはず、ゼロから何を控除するのかとふと考えてみましたら、これ、改めてよくよく見ると受取額がそのまま収入となる計算なのでした。

確定拠出年金制度の概要|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

これ、わかりますか? 自分の積立金の利子の部分じゃなくて、積立額全体に対して税金がかかるという意味です。

例えば毎月コツコツ1万円貯めて、30年間で360万円貯まったとしたら、その360万円の20%=72万円が税金でとられて、手元には288万円しか残らないということなんですよ。

預金とか投資信託、または株式での運用だったら、360万円の利子の部分とか、運用益の部分、つまり利益の部分について税金がかかりますよね。例えば銀行預金を100万円していて1年間で100円利子がつくと、その100円に対して税金がかかるわけです。20円くらい。

しかしiDeCoだとその100万円全体に対して税金がかかるということなのです。

嘘みたいでしょ? 信じられますか?

私自身半信半疑なので、もうちょっと説明してみます。

さっきの例で、毎月2.3万円=年間27.6万円を37年間、2%複利で運用できたとします。元本部分は1021.2万円、運用益は482.8万円でした。iDeCoはこの運用益に税金がかからない、だから運用期間終了後に1406万円じゃなくて1504万円も残っていて98万円もお得!だという図になっていますよね。

さてこのiDeCoを60才で受け取ることになりました、例えば退職給付として一時金で受け取ったとします。するとこの全額の1504万円が退職給付の収入となります。

ここはすごいポイントなんですよ。例えばそうですね、個人年金保険だったら、掛け金が1100万円で年金の受け取りが1500万円の場合、その差額(利益)の400万円に対して税金がかかるんですね。しかしiDeCoの場合は1500万円全額が対象になるというのです。

すいませんしつこいですか? 利益じゃなくてこれまで積み立ててきた「全体」に税金がかかるんです。

ただし退職給付の収入には控除があって、この例の場合37年間なので800+17*70=1990万円の退職所得控除があります。しかし、本業のほうの退職金と合算で計算されるので、本業のほうの退職金が仮に2000万円とすると、その分から退職所得控除が差し引かれ、iDeCo分にはいっさい控除がされません。いちおう所得を1/2にできる優遇はあるものの、利益1504万円の1/2=752万円に対して総合課税の税率で課税されることになります。仮にその年の給与所得が700万円だったとしたら、合計1452万円の所得となり、税率も33%+10%=43%となって、752万円の約40%で300万円も税金をとられる計算になってしまうのです。

※上記の文は間違いで退職所得は分離課税です。総合課税ではありません、たいへん申し訳ありませんでした。

98万円お得!とか非課税!とか言っておいて出口で300万円も税金がとられるんじゃないか

iDeCoを使わなければ利益の482万円の20%で98万円、こっちの方がずっとお得じゃないか!?

この制度を作った厚生労働省(国税庁?)の人はバカなのか?(※バカは私です)

すべての銀行で「3つのメリット」とか言ってとても柔らかくわかりやすいイラストを載せてくれているけど銀行職員はみんなバカなのか? 本気でお得だと言っているのか?(※バカは私です)

受け取り方は退職時に一時金だけじゃなくて、年金型も選ぶことができます。しかし年金も控除は110万円ですよね。基礎控除をあわせても158万円。だいたい定年まで勤めた平均的なサラリーマンは130万円~150万円くらいの年金をもらえるとして控除はほとんど使い切りますよね。そうするとiDeCoを年金形式で受け取っても結局控除はされない人もたくさんいますよね。するとやっぱり受取額全体に課税されますよね。

まさかのiDeCoは大損案件。iDeCoは課税地獄だったとは。

企業型年金と混ざっちゃったのかな? あっちは企業が拠出するから退職金と同じ扱いで全額に対して課税でもまだ納得ですよね。個人型年金は自分が支出しているから、感覚としては個人年金なのに、利益ではなく全額に課税というのがダメダメというか、詐欺ですよね。ほんとに。

ちょっと寝てから冷静になって出口考えないと…
これ、マジなんですか?
ほんと絶望しています。

※この記事全体が誤解に基づくもとであり、内容の一部は間違っています。iDeCoは控除が使えなくても良い制度です。少しマシな記事を以下に示します。

それではまた、FP~(@^^)/~~~

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