アルパカさん入門（２）

おはようございます。😊

⇒前回のnote

アルパカさんはレバレッジ・イールドファーミングが一番の売りです。でも人によってはやたらと避けられている気がします。「難しい」という印象があるのかもしれません。

今日はそんなイメージを取り払いたい！　でも無理です！

難しいものは難しいのです。でも、ある程度ふんわり理解するのはそこまで難しいものではありませんし、最終的には計算シートでシミュレーションの答えがバッチリ出ます。

そのための第一歩が、パンケーキスワップ（一般的にはDEX＝分散型取引所といいます）の流動性提供の考え方をしっかり理解することなので、ここからやっていきたいと思います。

流動性提供とは？

DEXはDeFiの世界の両替屋さんです。50 : 50 の割合で、例えばBTCとETHを提供して資金プールを作って、資金提供者には勝手にそこにトークンのペアを放り込んでもらって、利用者は勝手にそこから両替する、というしくみを作ったんですね。

このしくみはトークンの価格をある程度自動で計算してくれて、一定のルールにそって価格と数量が自動的に調整されます。よく買われるトークンは人気があるから単価が高くなって、売られるトークンは単価が安くなるという調整を決まった計算式によって自動的にやってくれるのです。

数式が好きな人は下の図と式を参考にしてください。中学校で習う一次方程式で答えが出ます。トークンAとトークンBで考えています。

数式の苦手な人は、たくさん買われるとトークンの価格は上がる、売られると下がるとイメージしてください。

例１（価格の変化：インパーマネントロス）

次に、より具体的に価格の変化による数量の変化をみていきます。数字の苦手な人のために図を用意しています、数は読み飛ばしてOKなので絵だけでも見てイメージをつかんでください。

条件：
・BNB-BUSD ペア
・BNB=$500、BUSD=$1
・1 BNB : 500 BUSD = 合計$1000の流動性を提供

時間がたって、BNBが$600になった場合と$400になった場合を考えます。話を簡単にするために、プール内のトレードではなくて外部の市場価格の変化で価格が変わったとします。だから数量は変わりません。

まずBNBの値段が上がって1 BNB = $600 になった場合です。単価だけが上がるとプールにゆがみがでる（BNBとBUSDの価値が同じでなくなってしまう）ので、数量が自動調整されます。単価が高くなったトークンの数量は減ります。それに伴ってもう一方の数量が増えます。

つぎに、BNBが安くなって、1 BNB = $400 になった場合です。さっきと逆の数量調整が起こります。安くなったBNBの数量が増えて、もう一方のトークンの数量が減ります。

ところで、2つの例はそれぞれ、ペアのルールによる数量調整前と後で合計価格が変わっています。例えば後者の例では合計価値は900のはずなのに、数量の調整をしたところ894になってしまいました。

この"6"の損失（900-894）は、ペアのトークンの単価の比率が変わったことによるもので、もし単価の比率が元に戻れば損失は消えます。このようなDEX特有のペアの単価の変動による損失のことをインパーマネントロスと呼びます。

単価の比が大きく変わるほどインパーマネントロスは大きくなります。

例２（数量の変化：プライスインパクト）

つぎは、プール内のトレードでトークンの数量が変わる場合の価格への影響です。

両替は4000*3 = 12000と666*18 = 12000の交換で行われます。取引前のトークンBの単価は$1000でしたから、トークンBの数量18だと$18000です。トークンAの単価は$4000なので4.5のトークンAがもらえるはずなのですが、3つしかもらえていません。

数字が多かったので、すこしまとめていうと、元はトークンA：トークンB＝1：4の数量比で交換できたはずのレートでしたが、実際の交換比率は1：6になっています。

さらに、交換後の比率は1：9にもなっています。

プール内のトークンの数量の変化が大きいとこのように大きくゆがんだ取引価格になってしまいます。このように、取引が価格に与える影響をプライスインパクトといいます。プライスインパクトは、取引数量が大きくなればなるほど大きくなります。

まとめ

今日はレバレッジまでたどり着けませんでした、明日こそはレバレッジの説明に入っていきましょう。

実はこのnoteは、出版する本の内容にもなってくるんですが、もしよければここがわかりやすい／わかりにくいなどのご意見や質問などをコメント欄かTwitterでいただければすごく僕のためになるのと、出版する本の内容がよくなることにつながります。

お時間のある方はご協力いただけたらうれしいです。

つづき⇒アルパカさん入門（３）

それではまた、DeFi～(@^^)/~~~