見せたらわかる
次男にイレギュラーなスケジュールを知らせるのは、なかなか骨が折れる。
いつもなら家にいる時間に外出するとなると、早めに出かける支度をして次男をあの手この手で誘い出す。が、次男はなかなかその気にならない。
外食の予約をしたときは、予約時間に遅れないように気を使って次男を誘い出す。
先日長男が帰省してきたので、久しぶりに家族で外食しようということになった。
世間は夏休み真っ只中。
しかも3連休前日。
次男が慣れていて抵抗なく入れるお店は限られている。
とーちゃんがアプリでいつもより少し遅めの時間に、かっぱ寿司に予約を入れた。
次男には「今日の夜は、かっぱ寿司でご飯を食べます」と説明した。
言葉だけでは理解しづらいだろうと、こんな紙を作って次男に見せた。
かっぱ寿司のマークを見て、絵を見て、私の言葉を聞いて、次男は理解したようだ。
いつもなら私が夕ご飯の支度をしているところにきて作りかけのおかずをつまみ食いする時間に、私が何もしないので不思議に思ったのか、次男は私の腕をつかんで「おにく(お肉を料理してちょうだい)」と言ってきたので、再び紙を見せると、「かっぱずし」「おすし」と言いながらうなずいた。
さて、時間がきたのでかっぱ寿司に行くと、店内にはたくさんの家族連れがいた。
次男は小さい子を見ると両手で耳をふさぎ、「ナカナイ」と不安そうな声で言った。
「大丈夫よ」と次男の背中を撫でながらなだめ、席に着くと、いつもは私と母や長男や義姉で次男を挟むように座るのだが、今回は家族4人で行ったので次男が突然離席しないように通路側に私が座った。
次男は、注文したものが流れてくるレーンに興味津々だったので、他のお客さんが注文したものに手を出さないかヒヤヒヤしながら寿司を食べていた。
後ろの席にいた家族連れが帰り、年配の夫婦がその席についた。が、私達家族が「あれも食べたい」「これも注文しよう」とわあわあ言っているうちに、食事を終えて帰ってしまった。
もともと大食漢の夫婦と食べ盛りの子ども達。食べに食べまくり、とーちゃんは心ゆくまでビールを飲みまくり、帰ろうと席を立つと足がふらついていた。
次男をいつもと違う時間に外出させるには、工夫がいる。
これからどこで何をするのか、言葉で聞くだけでなく、スマホで検索したページを見せるのでなく、A4サイズで作った、絵や写真で分かりやすくした「きょうのよていカード」を見せるのが、次男にとって分かりやすく、不安を取り除くことができるようだ。
今までも、「ここぞ!」というときに作ったことがあるが、それもここ2~3年のこと。
昔は家族旅行に出るときに、次男を車に乗せるためにお気に入りの毛布を使ってみたりしたが、その毛布はだいぶ傷んでしまって、お役目終了になってしまった。
お気に入り毛布の代わりを用意したものの、先代の毛布ほど威力はなく、次男もいつのまにか、あんしん毛布を必要としなくなった。
今月下旬には、次男の進路候補のひとつである施設の見学がある。
次男の好きなドライブに誘ってそのまま施設に連れていくこともできるが、次男の不安を減らすためにも、行動予定のカードを作った方がいいだろう。
どういうことばで伝えるか、どの絵や写真を使うのか、いろいろ考えなくてはいけない。
まあ、その過程も私は楽しいんだけど。