TRPGの二次創作ガイドライン要点まとめ

 10月11日、TRPGのルールブックを販売している複数の会社が合同で、二次創作に対するガイドラインを発表したため、それを紹介しつつ、要点をまとめていきたいと思います。
ガイドラインURL:http://www.arclight.co.jp/trpg-rights/

 ※投稿主は普段、公式シナリオをクトゥルフ7版で遊んでいる人です。視点が少し違う可能性がありますがご容赦。

二次創作とは?

 今回、ガイドラインにて二次創作活動は以下のように定義されています。
「ファン活動の一環として、有体物、無体物にかかわらず、原著作物から取得した知見を利用し、自身の思想、または感情を創作的に表現した非営利を目的とした二次創作物の創作を行う活動。」
 同人シナリオ、リプレイ動画、生配信など……色々ありますね。
 それらの活動は、昨今までガイドラインが無く、どこまでが許されるのか分かっていないところがありました。今回のガイドラインではそこがはっきりしたものだと思ってもらえれば大丈夫です。

SPLL スモールパブリッシャーリミテッドライセンス

 今回のガイドラインの発表で、「スモールパブリッシャーリミテッドライセンス」(SPLL)というものが発表されました。内容として、20万以上の売り上げが見込める紙、グッズ販売もしくは有料の電子媒体に対してライセンス料(¥16500)を支払う必要があるというもの。12月1日からのものに適用されます。
 有料の電子媒体に対しての詳細はまだ検討中であるため不明な点はあるが、これによって出版元にお金が入るのはとても良いことだと思います。

ガイドラインの与える影響

1.有料のシナリオ販売が激減する

 現状のTRPGのシナリオ頒布として、BOOTHなどで有料のシナリオ販売が行われています。これらはガイドラインに当てはめると上記のSPLLの申請が必要になると思われます。¥16500払ってまで有料販売するか?となれば大方の人がしないんじゃないでしょうか。

2.TRPG配信はグレー。アーカイブはダメそう。

 配信によるスパチャなど、どのような措置が取られるかは不明ですが、動画にして収益化は明確にダメそうです。よって、配信者の方がSPLLの申請をしない場合、アーカイブに残されることはないと思われます。

3.公式からの供給が増える可能性?

 SPLLのライセンス料は公式に還元されます。つまり、公式にお金が入ることで需要の高さに気が付き、未訳の海外公式シナリオが翻訳されたり、新たなサプリが作られたりする可能性があります。素晴らしいですね!SoJを日本で売れ!!

4.グレーな二次創作の撲滅

 二次創作作品には、公式のデータをそのまま載せちゃっている怪しい二次創作作品もあります。それらはガイドラインで明確に禁止されています。頒布の中止などを勧告される可能性があるため、どんどん減っていく可能性が高いです。

まとめ

 大きな内容はSPLLが定まったということだと思います。日本のTRPGに関係して、公式にお金が流れる素晴らしい仕組みだと思いました。著作権関係のトラブルも防止できると思います。
 今回のものは自由な創作を制限する意図はないと明言されています。原作に正当な報酬が支払われていると考えるといいものではないでしょうか。

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