【詩】人間花?人間か。

 紙袋に花束を押し込んでいる

茎や葉は押しやられて捻れ曲がっている

 花だけはひょっこり笑顔を覗かせて

 家に帰ったら好きなところに飾られて

 好きなタイミングで捨てられていく運命


 辛い人曰く「天からのこぼれ種」

 種が落ちたらあとは自己責任

 芽が出てもまだまだ自己責任

 蕾になったらようやく知り合いが出来始めて

 花が咲いたら「待っていた」といきなり偉い人が刈り取りに来る

 一人で生きてきたと言えば「謙虚さが足りない」

 本音を閉ざして笑顔でただただ追従することを求められる

私はまるで人間花

 

 それでも

 笑ったままで

 何も求めずに

 偉い人に為されるがままに

 可憐で無抵抗な

花に

あなたはなれますか?


それとも

何かを求めて

偉い人をも認めさせる

不恰好な抵抗をする

 人間に

 あなたはなりますか?

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