夏の家と、そのはじまりについて
神戸にある、暮らしの道具と器のお店、
テノナル工藝百職さんでの4人展「夏の家」がはじまりました。
展示について、そしてこのご縁について、少し残しておきたくなったので、久しぶりにnoteにまとめてみたいと思います。
百職さんは、器がお好きな方にはご存知の方も多い、とても素敵なお店。
ですが、普段はイラストレーターとのお取り引きはあまりされていません。
不思議なご縁のはじまりは、数年前に遡ります。
最初にお会いしたのは、今回の展示でもご一緒させていただいている、ガラス作家の森谷和輝さん。
前職で、数年間森谷さんの担当として、度々取材などでお世話になっていました。
余談ですが展示に伺ったり制作のお話を伺うたびに、久米さんとふたりすっかりファンになってしまい、展示に行くたび欲しくなるので、我が家はリビングに森谷さんの作品専用の棚(収まりきっていない)があり、それとは別に今アトリエの机から見えるところだけでも5点くらい森谷さんの作品が並んでいます。
その森谷さんが毎年展示を開かれていたのが、テノナル工藝百職さん。最初に伺った際は、京都にありました。神戸への移転前最後の展示、ということで、久米さんとふたり展示に伺ったのが百職さんとの最初の出会いです。
この頃は特にイラストレーターとして表立って活動はしていませんでしたが、絵を描くこと自体は続けていましたので、お店と、展示の佇まいに惹かれて、翌日、2枚のスケッチを、森谷さんと店主の渡邊さん、おふたりに押し付け……もとい、お渡しました。
これを渡邊さんと森谷さんのお気持ちで、個展来場のお礼状と、お店の移転のお知らせに使っていただき、渡邊さんが移転後の神戸のお店のリノベーションを久米さんに依頼されて、思いがけず「客とお店」に留まらないご縁をいただいたのでした。
久米さんによるリノベーションが完了した神戸のお店での、最初の展示、森谷さんの個展のDMにも絵をご依頼いただき、その展示での新作、オーバル皿を描かせていただきました。
久米さんとふたり「くらしの学校」としての活動をはじめ、イラストレーターとしても独立したのは、それからしばらくしてからのこと。
渡邊さんから「くらしの学校」で展示をしませんか? とお声かけいただき、2年越しほどで形になったのが今回の展示なのでした。
竹の石井さんとは今回の展示ではじめましてでしたが、丁寧に編まれた籠の表情にすっかり引き込まれてしまい、また新しいご縁が繋がりとても嬉しいです。
今回は4人展ということで、せっかくなので、石井さん、森谷さんには作品をお借りして絵を描かせていただき、その絵を久米さんが作った額に収めていただきました。
こちらの2枚は、ポストカードも作らせていただきました。石井さんの方は、竹パルプを原料とした紙に、森谷さんの方は、活動拠点にされている福井県の越前和紙の風合いを模し、透かすと森谷さんのガラス作品のようなもやが見える紙を選びました。
こんな風に、不思議なご縁が繋がり生まれた今回の4人展。暑い中ではありますが、久米さんがとても素敵な空間を作ってくださったので、ぜひたくさんの方にご覧いただけると嬉しいです。
実は会場の設営日は、森谷さんや石井さんも来てくださって、みんな一緒に手を動かしながら会場を作りました。いろんなお話をさせていただけて、それもまた嬉しいひとときでした。
百職の渡邊さんは展示に際していつもとても丁寧にご紹介くださり、今回もwebで取材記事を載せてくださったり、instagramでもたくさんの素敵なお写真と一緒に作品紹介していただいているので、よければぜひ合わせてお楽しみいただけたらと思います。
会期は今週末7/23(日)まで続きます。
森谷さんのガラスと石井さんの竹の作品も、ずっと見ていて見飽きない美しさ。
どれもこれも素敵で目移りしてしまいます。
久米さんの会場構成によって生まれたちいさな部屋で、
それぞれの作品が織りなす空間を味わいに、ぜひお越しください。
『夏の家』
2023年7月15日(土) ‐ 23(日)
12時 ‐ 18時* 最終日23日は16時半で終了
会期休 7月18日(火)、19日(水)
場所:テノナル工藝百職(神戸)
兵庫県 神戸市中央区北野町3-9-2
JR三ノ宮駅、阪急・阪神電車神戸三宮駅より徒歩13分
新神戸駅より徒歩13分
参加作家
石井美百(青竹編組)
久米岬(建築)
火詩(イラスト)
森谷和輝(ガラス造形)
百職の渡邊さんは展示に際していつもとても丁寧にご紹介くださり、今回もwebで取材記事を載せてくださったり、instagramでもたくさんの素敵なお写真と一緒に作品紹介していただいているので、よければぜひ合わせてお楽しみいただけたらと思います。
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