IOTS2022でポスター発表を行いました!

 こんにちは!情報メディア3年の秋葉です。
2022年12月8日~9日に開催されたIOTS2022(インターネットと運用技術シンポジウム)で「画面転送式デジタルサイネージシステムの開発に向けたVNCトラフィックの測定」というタイトルのポスター発表を行ったのでそのことについて書いていきます!

学会発表までのお話

 私が今回の研究について遡ると大学2年生の冬になります。
 きっかけはゼミ配属が終了したことでした。私のゼミ配属は2年の11~12月頃には決定しており、担当教員である湯村先生にゼミの配属面談の際、「3年生の時点で学会発表を経験してみたい」と相談していたこともあり、12月頃から週に1回ほど研究室に相談に行っていました。初めは、論文を読み、研究がどのようなものかを知るところから始まりました。
 この頃に未踏ITに提案書を書くために新規性を重視した開発・研究のテーマを考え始めました。まず自分の興味があるものを軸に10個以上アイディアを考え、週に1回ほど研究室へ相談に行き、ディスカッションを重ねる中で方向性のアドバイスをもらい、テーマを形にしていきました。北海道情報大学の春休みは、2・3月の2か月間ほどあるため、この期間を利用して何とか提案書を書き上げることができました。この提案書で書いた内容がIOTSに投稿したポスター論文のもととなるアイディアとなりました。

論文について

 IOTSに投稿した論文は、「画面転送式デジタルサイネージシステムの開発に向けたVNCトラフィックの測定」というタイトルなのですが、研究のテーマは「低スペックなPCで動作可能なクラウド型デジタルサイネージシステムの開発」です。どういうことかよくわからないと思いますので説明していきます。
 まず、研究テーマに出てくるデジタルサイネージといった単語は何を表しているかというと、ディスプレイなどを使って情報を発信するメディアのことを言います。

デジタルサイネージ

そして、デジタルサイネージには、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。クラウド型では、サーバを通じてコンテンツの配信を行うため、管理が容易であること、一斉にコンテンツの更新ができるなどといったメリットが挙げられます。一方、オンプレミス型のデジタルサイネージでは、動画やパワーポイントをデジタルサイネージ端末でループ再生させるため、準備が容易である点がメリットとして挙げられますが、クラウド型のようなコンテンツの更新や管理が難しいという特徴があります。

クラウド型・オンプレミス型のイメージ図

私はここで、「クラウド型デジタルサイネージは個人での環境構築をするための準備が大変だ」ということを問題点と考えました。そこで、Webブラウザをサーバ側で動作させクライアントに画面をストリーミングするデジタルサイネージシステムを開発し、環境構築を容易にできるようなパッケージを作りたいと考えました。

デジタルサイネージシステム構成イメージ図

システムの開発にあたり、コンテンツを配信するサーバとクライアントの通信量がどのくらい必要になるかを測定する必要があると考え、測定を行いました。これをまとめたものがIOTSに投稿した論文です。

通信量の測定環境は下図のように、2台のノートPCをLANケーブルで接続し、片方でVNCサーバもう片方でVNCクライアントを起動し画面の転送を行います。VNCクライアントを起動しているPC側で通信量を測定するソフトウェアを起動しました。

測定環境イメージ図

得られた結果は論文にまとめたので興味がある方はそちらをご覧ください。


最後に

 3年生の時点で学会発表を行うという当初の目的を達成することができたのは、湯村先生や周りの方々の支えがあってこそだったのでとても感謝しています。これから4年生となり、卒業研究が本格的に始まるのでしっかりと準備をして、発表できるような成果を生み出せるように頑張っていきたいと思います。

ポスター発表の風景



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