猫写真の無い猫日記・COVID-19と夫と猫先生
突然39℃超の熱を出して近所の医院に駆け込み、検査の結果新型コロナと診断された夫。
帰宅してからは冬眠するシマリスみたいに一日中、身動きもしないで布団にくるまり続けていた。
普段なら猫先生が爪とぎをすれば「かっこいいぞ!」と褒め称え、猫先生がトイレをすれば「いいぞいいぞ!」と応援してくれる夫がウンともスンとも言ってくれない。猫先生は静かに、夫の足元の猫ベッドで一日中添い寝していた。
時々夫がトイレなどのために布団から出ると、
「ミャーッ!?(起きたの!?)」
と、甲高い声で鳴いてあわてて夫の足元に駆け寄る。
夫が無言でトイレから戻り布団にくるまると、猫先生も無言で寝床に帰って行った。
そんな日々が数日続いて今朝、朝七時半に私が目を覚ますと、夫は居間の椅子で猫先生を撫でていた。顔色が良い。
「いつ起きたの」
と尋ねると、
「六時」
「いつから撫でてたの?」
「起きてからずっと」
無心で撫でていたら一時間半経っていたとのこと。
数日ぶりに夫に話しかけてもらい、日なたで撫でまくってもらっている猫先生の顔は至福そのものだった。