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【ひつじが週報】200314-200320

●200314

たとえそれが何度めの来店であっても、そもそもお店に来てくれるだけで飛び上がるほどに嬉しい気持ちはあるものの、中でも二度めの来店は飛び抜けて嬉しかったりする。(もちろん三度めも四度めも嬉しい)

一回めはまだお店の中を《知らない》ので、その中で何が起こるかもわからない中でお店の扉を開けなければならない。めちゃくちゃ面白くなるかもしれないし、もしかしたら嫌な気分(事故)になるかもしれない。なので、その時点では《興味がある》という好奇心はあっても、そこに《居たい》という気持ちはあまり持ち合わせていない。友達に連れられての来店であればなおさら。

そういう一度めを超えて、「あの店は合うかもしれないなぁ」や「また行きたいなぁ」と幸い思ってもらった場合のみにやってくる二度めの訪問だが、この時にはすでにある程度そのお店を《知っている》状態なので、その上で選んでいる。冒頭からよくわからないことをむにゃむにゃ言ってる自覚はあるが、ともあれこの「知った上で選ばれる」のは恐れ多くも誇らしい。それを三度、四度と選ばれ続けるよう不断の努力はしなければならないものの、その第一段階をクリアしたのが二度めの来店で可視化される。顔を見るのがもう合格通知を貰うみたいなもの。

夏頃に初来店された方が半年以上ぶりに遊びに来てくれた。通知がいつ届くかわからないのもこの仕事の面白さだと思う。お店を開けてて、自分が覚えてる限りはその可能性はある。来店される方の数が増えれば当然その確率も上がるし、その中で一人一人から通知をもらえるように人事を尽くしながら、その結果を楽しみに待ちたいと思う。

ご紹介で山口県から初来店された方とお話をしていて、「家の近所にあったら毎日通うのに」という有難いお言葉をいただいた。毎日は不可能でも、実際山口から定期的に通ってくださってる方はいる。物理的な距離による行きやすさ(行きにくさ)は当然あるものの、それを跳び越えて会いに来てくださる方がいるのが嬉しい。

ご近所さんから遠方の方まで満遍なく来店のあった1日だった。

●20200315

狙ったわけでもないのに、偶然隣りに座った人と思わぬ共通点が見つかることがある。例えばそれが性別や世代だったらそこまでの驚きはない。地元が一緒だったらちょっとびっくりかもしれないが、まあ起こりうる。共通の知り合いがいるなんかだとちょっと面白くなってくる。知らずに数年前おんなじお店を行きつけにしていたなんかだと相当面白い。

そんなこんな色んな形で「まさかその名前をひつじがで聞くとは思わなかった」とびっくりしている場面によく出くわす。当然こちらもびっくりする。それまでの間も別で来店していた人たちで、でもまさかそこが繋がるとは思ってない。たまたま同じタイミングになった時に、なぜか共通項が見つかるような話題になる。その共通項に自分が含まれているわけではないので、驚く二人を目の前にぽかんとしてしまう。そして少し遅れて、「これはもしや凄いのでは…」と事の大きさに気づく。

この日もそれぞれよく来てくださってる作家さんと飲食店さんとカウンター席で話をしていて、ふと片方が地域の話をした時にもう片方が「その場所知ってる!」と相槌を打ち、聞けばあれよあれよと繋がりが見つかっていき、その土地に行かなければ知らないようなローカルな話題がどしどし飛び交っていた。

いつもそういう話になるわけじゃないけど、たまにそういう共通項が見つかるから外で知らない人と話すのは面白いことだと思う。場所側としてはその共通項が見つかりやすいように、少しずつ引き出していきたいところ。

●200316

店休日

●200317

店休日

●200318

店休日

●200319

正月ぶりの連休からの飛び石営業日。お店を始めた頃から就活などでがっつり付き合いのある学生が大学卒業の報告にと来店。この日式がなくなったから写真撮影のために自主的に集まり、飲み会の後に離脱して顔を出してくれたとのこと。

週報にも度々顔を出していた名物学生で、物怖じせずに周りの大人にどんどん話しかけていたのでお店での認知度も高く、色んな大人に可愛がってもらっていた。就職活動期間中はもちろん、それが終わっても頻繁に近況報告に顔を出してくれてたので、その子が卒業するとなると一際感慨深い。

全員と深く長くじっくりと話したわけではないし、そもそもこちらから店の外に出て話しかけるわけにも行かないので、基本的に学生との関係性は《来てくれたら話す》を徹底している。なので途中で来なくなる子もいたし、目的が達成されたらいなくなった子もいた。そんな中で彼含めた数名の学生が、いまだにお店や自分との関係性を続けてくれている。お店をはじめて一年目でそんな学生と巡り会えたのは僥倖でしかない。

彼らの成長を今後もひっそりと見守りながら、要所要所で役に立てるように脇に控えていたい。その一方でそんな形でより深くお店に関わってくれる学生とこれからもっと出会えるようにしていかなければなぁと思う。せっかく今の学生たちが一期生を呼称してくれたので、二期生、三期生と繋いでいきたい。

●200320

店休日