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【ひつじが月報】2020年6月

ひつじが再開からあっという間に1ヶ月近くが経った。この6月をざっくり振り返ると土曜日以外はどの曜日も凪で、吹いてもそよ風。坊主(お客さんが終日一人も来ない)で終わる日もひつじがではじめて経験した。

再開したので週報も書こうと思ったけれど如何せん凪いでいるので内容も乏しく、しばらくは月の出来事をまとめて振り返る月報にシフトしようと思った次第。日報を始めた頃にいずれこれは週報になり月報になると予測していたが、見事に的中したので誰か褒めてほしい。さすがに年報にはならないように気をつけたい。

ひつじがの6月をトピックスで振り返る。

ちんぐブーム到来

今夏ひつじがでは焼酎を推しに推している。1年目はまだお客さんの好みに合わせてある程度置いているお酒のバランスを調整していたので果実酒やビールが表に出て、焼酎はその陰でひっそりとしていた。2年目を迎えて、少しだけ自分の好きなものに寄せても受け入れてもらえる自信がついたのとこちらが提示する好きを信用してくれるお客さんが増えてきたのをきっかけにちょっとずつ焼酎の比率を増やしている。

なかでも今年の壱岐麦焼酎ちんぐ夏上々はすごい。「オススメの焼酎は?」と聞かれた時に選択肢のひとつには必ずあげているが、あまりに凄すぎてカウンター席に座る全員がちんぐを飲んでいる日も何度かあった。ソーダ割が特におすすめで、はじめてそれを飲んだお客さんが隣に座っていた初対面の人にそれを勧めていた。飲んだ数分後にはだれかに勧めたくなるお酒はそうそうない。

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ちんぐに限らず、各種夏焼酎のソーダ割を美味しく楽しく飲んでもらいたくて、それ専用のグラスもつくった。デザインだけでなく香りが鼻に入りやすく、かつゴクゴク飲める形状も気に入っている。評判も上々で焼酎のソーダ割が今はいちばん出ている。去年の今頃からは考えられなかったし、来年の今頃までにもっと焼酎党を増やせるように色んな角度から試行錯誤していきたい。

0円本屋開店

三密防止のため今は席数を減らしている。その結果できた余白の空間を使って、ふところで温めていた0円本屋の企画を実験的に始めた。

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他の人に無償で譲ってもいい本を商品として提供してもらっていて、なのでそのコーナーにある本は基本的に0円で持ち帰っていただける。もちろん新たにご自宅から書籍をご提供いただくのも大歓迎で、今はむしろそちらも多く書籍の数は減るどころか増えている。

大々的に告知はしていないが、来店されたお客さん中心にじわじわと認知が広がっていてそれに伴い置かれている本もじわじわと入れ替わってきている。この調子で街の人に認知をされて、街の本棚として地域の中で本を循環させる仕組みにまでなればとほんのり思っている。

本を見つけるマップの配布

お店再開のタイミングとほぼ同時で、周辺エリアの書店さんたちと一緒に作った本屋巡りマップの配布をはじめた。マップ自体はある程度早い段階で作っていたが、印刷が終わって手元に届いた翌々日に緊急事態宣言が出るなど配布のタイミングを見失ったまま自宅で在庫として抱えていた。

店頭での配布や周辺にある書店さんへの設置をはじめてしばらくして、早速その地図を別店舗で受け取ってひつじがに来店してくださる方が少しずつ増えてきた。同じようにショップカードを設置していた時のそれとは明らかに違う好反応で、改めて地図という形で動線をわかりやすくする大切さを思い知った。

また今回近隣4店舗合同でマップを作成したが、残りの店舗にも今度行ってみますと言ってくださる方が多かった。ひとつのお店ではなくそこを含めて街に人が来てくれるようでものすごく良くて、地図を作った甲斐を実感した。

ひつじがは小さなお店なので中で出来ることはどうしても限られる。でもこの地域にはまだまだ他にも面白いお店がたくさんあって、そこと補完しあうことで楽しみの幅はいくらでも拡げられる。より多くの方に楽しんでもらえるように、より多くの地域の方と協力していけたらと思う。

雑感

月報だとやっぱりどうしても日報や週報のようなライブ感は薄れてしまう。あとあと見返したときにどっちが良いのかはあとあとを見返さない限りわからないが、今後も1日の中で琴線に触れるような何かがあった時には突拍子もなく日報を描くなどして出来るだけ発信していこうと思う。

冒頭に坊主の日があったと書いたが、そもそも「坊主」という業界用語を知ったのは大学生時代のバイト先で、その頃は「坊主だと楽だしラッキー」だなんて心の中で思っていた。経営に携わることによってそれによる気苦労が若干わかるようになった今、もし過去に戻れるのならあの頃の自分の頬を二度三度張ってやりたい。

7月からは第2回ひつじが文学賞の募集もはじまる。なんだかんだ年1回の行事になりそうな予感はしているが、来年開催できるかどうかは今年にかかっているのでぜひ皆様ふるってご参加いただきたいし、周りの方にも拡散いただければ嬉しいことこの上ありません。何卒!

さて、7月もひきつづき休まず開ける予定です。営業時間は街の様子を見ながらですが、一旦そのまま時間短縮(17時から23時頃まで)でいきます。まだまだ大きい声で「ご来店お待ちしてます!」とは言い難い状況下ではありますが、いついかなる形であれ皆様にお会いできるのを楽しみにしています。

どうぞよしなに。