お金がありません。

お金がありません。

私は、計画的で主体的で、自分を律するのが上手ではないので、きっと在宅ワークとかには向いていないのかもしれません。
だけど、バイトをしていた時に、時間に縛られるのが嫌で、よく遅刻したり、もっと働きたくてわざと残業したり、自由気ままに働いていました。そのせいで、多くの人たちに迷惑をかけていました。今思い返すと本当に嫌な人だったなあと思います。

そう、私が過去の私を振り返るとき、どんな時の自分も、なんか嫌な奴っていう感覚がずっとあります。小学校の時も中学の時も、高校の時も。高校の時は高校3年の中盤当たりから嫌な奴じゃなかった気がします。だから、その嫌な奴じゃなかった時は、確かに周りに誰かがいて、一人じゃない強さを纏っていたような気がします。

私の高校は3年間クラス替えがありませんでした。元々、クラス替えがない学校だったので3年間同じメンバーで高校生活を送っていました。
高校1年のはじめ、昼食の時間。まだ周りの人たちがみんな馴染んでいなかった時は、近くにいた同じ部活の奴らが机をくっつけているところに、すんとはめてくれていました。
それが2週間もしないうちに、他の山の人たちと交流してそのうち、私以外のみんなは、他の山に吸収されて行きました。いきなり一人になったのを覚えています。
けど、一人になる=恥ずかしいことだと思っていた私は、一人になるかならないか絶妙なタイミングを見抜き、自ら一人になることを選びました。

一人でベランダにいき、一人でお弁当を食べる毎日が始まりました。
私はあえて一人でいるんだと言わんばかりに、一人を貫きました。
隣に人が座っても、遠くからこちらを見ていても、ひとり。一人が好きな自分を装い、いつの間にか本当に一人が好きになっていきました。

いつかいなくなるなら、初めから一人の方が良い。
私は元々ゆがみがちだった人格が、更に捻くれていく音が、ミチミチと聞こえてくるような毎日を過ごしていました。

確かに嫌な奴でした。私という人間が否定されるのが怖くて、誰にも心を開けず、なんだかとっつきにくい、変な奴。
ちょっと厨二病みたいな雰囲気を醸し出している、本当に変な奴で、なんとなく嫌な奴でした。

懐かしい。甘くない、ただ酸っぱいだけの、青い日々がありました。

今は嫌な奴じゃないと言えば、大嘘になります。
相変わらず友達はいないし、久しぶりに友達に連絡したら、苦笑いのような返信をされて終わる始末です。
だからきっと嫌な奴だと思います。けれど、ふとたまに友達が欲しくなります。こんな身の上話なんかではなく、今日マジ寒くない?くらいの、どうでもいい話ばかりしていて、たまにどうでもいい報告をして、そんなどうでもいいを共有しながら同じ時代を過ごしているような関係。

友達って何?久しく友達がいないのでなんだかよくわかりませんが、私が思い描いているのは友達ではないのかもしれません。
そういうところが友達ができないところかも。
一生、嫌な奴から抜け出せず、友達もできず、理想ばかり願って死んでいくのかもしれません。
だから、これは全部夢の中で、変な夢を見ているつもりで、この文章も見てほしいです。

恥ずかしくなってしまうから、くそな人間性が透けて恥ずかしい。普通じゃない自分を知られたくない。
まだ知らないあなたにも、私は自己開示できない。嫌われたくない。

お金がありません。
古本屋で見つけた100円の本も、買うのを辞めちゃうくらいに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?