001. 高架下、街灯、25時。
4年前の7月、深夜の高架下。
道中で買った缶ビールが2つ。古いオレンジ色の街灯を頼りに、僕たちは25時の夜道をとぼとぼと歩いていた。繁華街の喧騒もいつしか静寂に変わり、コンビニの明かりとラブホテルの安っぽいネオンが、列をなして暗闇の中にぽつぽつと灯っているだけだった。
正直、ベタ過ぎるシチュエーションだな、と自分でも思っていた。きのこ帝国じゃあるまいし、そのうち「クロノスタシスって知ってる?」って聞かれるんじゃないか、と勘繰っていたけれど、そんなことがあるはずもなく、彼女