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2019年時での米国永住権取得の記録①

①結婚から申請書類提出まで

私は2020年3月に米国永住権、いわゆるグリーンカードをやっとこ取得して米国へ移住しました。取得までにかかった期間は約1年と1月。この間、様々な方のブログや掲示板の情報にとても助けられたので、自分が取得した際のことも、もしかして誰かの参考になればと思い、ここに書いておきたいと思います。少し端折りながらまとめるので、抜けがあったり、記憶違いのこともあるかもしれませんので、完全完璧なものと思わないでください。また、国民感情やトランプ政権の影響で、刻々とアメリカの永住権申請状況は変化しており、取得までのハードルは年々上がっています。更にコロナによる衝撃もあります。ちなみに私の場合、結婚に伴う永住権(配偶者ビザ:IR-1/CR-1)、それもお互いが離れ離れのまま始める申請の場合ですので、それ以外の立場から永住権取得を目指す方への参考にはならないかもしれません。

2018年はじめ、高校時代のアメリカ人の元友人と10年ぶりに再会、意気投合してしまい、遠距離恋愛のまま半年ほどで結婚を決めました。夫がつきあう少し前に家を買ったばかりですぐに売りに出せないことや、言語のこと、今後のお互いの仕事などを考慮し、後ろ髪を引かれながらも私がアメリカへ移住する、という結論に至りました。さてここで第一の課題となったのが、日本とアメリカ、どちらで結婚するかということです。結婚するというだけの観点からみると、日本での結婚はとても簡単で、しっかり準備と計画をしていれば、相手が旅行で滞在している期間内(我々の場合は二週間程でした)に終わらせることができます。外国人との結婚は近くの役所やそのウェブサイトなどでも詳細が日本語でわかりますので、難しいことはありません。相手に米国で用意できる必要書類を用意してもらい、また事前に大使館を予約して未婚証明というものを取得してもらいます。後は自分の必要書類や両親等の同意を得てある結婚届を合わせて役所へ持っていき、提出するだけです。我々はこの作業を2018年末に行いました。

アメリカでは、旅行中に結婚することはできません。アメリカで結婚するには、まず永住権と同様のステップで約半年以上かけてフィアンセビザなるものを取得する必要があり、その後に入国して三ヶ月以内に結婚する必要があります。とにかく一刻も早く一緒に暮らしたいという方は、こちらの方がいいでしょう。ただし、結局はその後永住権を取得する必要があり、永住権が正式に下りるまでは米国で働くことができず、パートナーの扶養で主婦/夫をすることしかできません。結婚に伴う永住権は他の条件と比べ許可の下りやすい最優先事項とされていますが、2019年時点で平均1年以上かかるとされるものでした。当時の仕事も充実していたし、移住したらすぐに働く気満々だった私は、離れ離れの期間が多少長くても、さっさと日本で結婚してすぐに永住権申請に移ることにしました。

2019年1月の間に、申請について二人で一生懸命調べ、書類を準備し、2月頭に私がアメリカにいる夫を訪ね、申請書類一式をまとめ米国内から米国移民局へ郵送しました。日本から郵送でアメリカに送った書類を相手に任せて提出してもらってもいいと思いますが、私の場合ちょうど休みがとれたためこのようにしました。ちなみに、アメリカでは、永住権の申請中は一応申請者である外国人は入国してはいけないことになっています。ばかばかしい理由ですが、「永住の意思を既に示したのに、同時に旅行ビザで短期滞在を主張するのは、矛盾するから」ということだそうです。要するに、結果が下りるまで我慢できず居座られないように、ということですね。いやそんなのないだろ…と思いますが、前例があるのか結構そういう人がいるのかもしれません。なので、多分私も入国時に審査官に「永住権書類を提出しに来た」といったら追い返されていたと思います。もちろんただ「夫に会いに来た」とだけ言いましたが、単純に「彼氏に会いに来た」頃のハッピーな対応と違ってものすごく訝しげに質問責めされたので、覚悟したほうがいいです。短い滞在期間だという証明に、帰りのチケットを提出できればあまり問題ないとは思いますが。とにかく永住権申請中は我々カップルは一方的に夫に日本に来てもらうように対応していました。夫も普通の会社員なので、数ヶ月に1回1週間程度来てもらうことしかできず、かなり心身にこたえました。アメリカの移民対応は年々常軌を逸したものになってきています。

この申請の際によく話題になるのが、申請をサポートしてくれる弁護士をつけるべきか否か、ということです。我々は裕福ではないミレニアルズカップルで、既に離れ離れで暮らしていて経済協力できない上に、お互いを訪ね合う渡航費もかさんでいました。また永住権申請にもその過程で約20万くらいかかります(※2019年時点/現在はまた値上げされたそうです)。金銭的理由だけでなく、夫がかなりマメな人間で、かつ私の英語力も申請について一緒に調べて頻繁に話し合いと対応をするに十分な程度あったので、弁護士はつけませんでした。米国にいるパートナーがおおざっぱだったり(米国でやらなくてはならないことのほうが圧倒的に多いです)、英語に自信がなかったりする方は、つけたとしても30万〜と、申請を失敗したり妙に長引かせたりすることに比べたら安いものだと思いますので、つけるのも選択肢だと思います。ただ、つけた場合どれくらい何がよくなるのか、ということは、実際つけた方の体験談を参考にしてください。

長くなってしまいますので、本格的な申請内容はまた次回のノートにまとめます。

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