2023年8月1日(火)

 暑い。少しだけ暑くないが暑い。雷が鳴っている。雨よ降れ。
 夏休みが終わってしまったので、本を読み始めた。「ぼぎわんが、来る」が面白かった。同じ著者の「予言の島」「邪教の子」と読んだが、ぼぎわんが一番面白かった。「予言の島」は叙述トリックで興醒めした。こいつは叙述トリックを仕掛けてくるヤツだと思って「邪教の子」を読むと、そこそこ面白かったが、まだ無理のある箇所もあった。
 ぼぎわんはその点、叙述トリックに頼らず、話としてよくできていた。著者と恐らく世代が同じくらいなので、細かいところも共感できる。ぼぎわんを書いた頃は、作家として生きていけるかどうかというところで世間で普通に生活しているヤツらが憎かったのだろうか。

 東京は豊かな文化を持っているとかいないとかいう話を見た。首都だし、総合的に見れば高いレベルで持っているで持っているのは間違いないだろう。
 まあでも、あっちと比べて凄いとか凄くないとかは不毛でしかない。東京では地元の素材を使ったジェラートは三百円で食べられないし、マジのリンゴジュース1リットルを七百円では買えないし、冷房がないと死ぬし。夏場は山の上で暮らしたいし、冬は南国で生きていたい。春と秋に都内を散歩するのはとても楽しい。平日の上野の博物館で誰もいない中、常設展を見るのは最高だったりする。遮光器土偶をじっと見つめ、ギリシャ風のお顔をした仏像をあちこちの角度から見る。俺とこはお前とこより凄いとかいうよりは、まだみんな違ってみんないいみつをしていた方が平和というものだ。

 今日の晩御飯は思いつかないが、鮎が食べたい!

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