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2021年12月7日(火)

 今日は曇りのち雨。ややぬる目。明日は寒いらしい。
 世間様も自分も少し通常モードになってきている気がする。昨年はなかった年末感を感じる。
 ワールドニュースを見ていると、ロシアがやたらきな臭い動きをしていて怖い。ただの揺さぶりで終われば良いのだが。

 今朝は珍しく設定が豊富な夢をみた。
 私はテレビで、とある老富豪の回顧ドキュメンタリーを見ていた。老富豪はたまに池袋のやまやを深夜に訪れ、一番高い酒を買っていったらしい。ある日、手持ちの現金がなく、現金を取りに行くと言う。店員が彼に着いていくと、そこは近場の百貨店の中にある特殊外商エリアだった。外商エリアはなんらかの情報組織にもなっているようで、くろずくめの人々が忙しそうに立ち働いていた。
 と、そこに車椅子に座った老婦人コンサルが現れる。ストライプの入ったスーツをばっちり着こなしていて、迫力が半端ない。老富豪設定はどこかにいってしまい、コンサルが私の会社の相談に突然のってくれることになった。何か会社の電子化で悩んでいることはないかと問われ、書類を全部PDFにしたいし、ハンコも電子化したいんだと答える。
 「目標を持つのは良いことだ」コンサルはいつの間にか髭のオジサンに変わっていたが、彼は褒めて伸ばすタイプらしく、私のくだらない悩みですら目標という言葉にすり替え褒めてきた。
 「相似曲線というのはご存知ですか?」オジサンはラップトップの画面の中のグラフを指差して言った。私は一瞬迷ってから、見栄をはらずに「知りません」と答える。
「こことここの線が交わるところが、ポイントです。これならあなたもご存知でしょう?」オジサンは言った。確かに私は知っていた。それは実際の課題解決速度を表す線と目標達成にあたって必要なペースを表す線が交わる点のことだ。つまり、その点が早い段階で現れてしまうと人はやる気をなくしてしまう。理想が高過ぎて、そもそものプランが失敗しているということだ。そのポイントが現れなかったり、後の方で現れたのであれば、概ね計画の立て方は正解だったということが分かる。
 私はそれを瞬時に理解し、オジサンに向かって満面の笑みとともに頷いたところで目が覚めた。

 満足感が半端なかった。つまり、人は他人などおらずとも、自分の夢の中だけで承認欲求を満たせるのだ。これは永久機関に匹敵する発明に違いない。

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