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夜中に弾丸ソロ銭湯した話 -エッセイ-

悲しいというか切ないというか言葉にできなくてムシャクシャして悔しくて、、今日はとあることでそういう日だった。「そういう日」で終わってしまうはずだった。
友人にLINEをして、色んな慰めや励ましの言葉をかけてもらっていた。このままモヤモヤ眠れない夜を迎えるのかと辛くなっていたとこに、「気分転換に銭湯行くのもいいかも♨️」という友人の言葉で、今、銭湯に行かないといけない気がした。

行きつけの(といってもまだ3回しか行っておらずでした。3回ともその友人と来た慣れたとこです)銭湯に受付最終時間の確認電話を入れ、駆り立てられたようにタオルと保湿用品の準備をした。もうここにはいない友人が4か月前に、もう行けないからとくれた、最後の1枚の回数券を探し出し、忘れないよう財布に入れる。
シャンプーを小さい容器に詰め替えるのはめんどくさいから銭湯のを使えばいい。チャリキーをもって勢いで玄関を飛び出したが、替えの服を忘れていたので一旦引き返して、外に出た。家から小道をまっすぐまっすぐに行ったところにある銭湯。マップなど開く必要もなく、信号のない小道をひたすら漕ぐ。銭湯ではなるべくゆっくり過ごしたいので行きは少々急ぎめで向かった。ギアを最大にし立ち漕ぎして、全て勢いに任せて、身体だけ動いていた。

今日はひとり。手際良く、下駄箱の鍵を閉める。(100円玉が必要なタイプだからあって助かったぜ〜)友人がくれた、最後の1枚の回数券を渡す。閉店1時間前なので人は少ないだろうと思っていたが、これが、結構、結構いる。。笑 ちょっと緊張するけど、ポーカーフェイスで、度の合っていないボケボケメガネで、ノーメイクの短パンジャージ姿で突き進み、女湯ののれんをくぐる。

私は銭湯では真っ先に露天風呂へ向かうタイプ。みんなはどうだろうか?私は大体、露天風呂▶︎壺風呂▶︎室内風呂という流れ。壺風呂って、たっぷりのお湯にすっかりとおさまって深く浸かれるのが好き。ししおどしみたいなとこから出てくる継ぎ足し湯を背中にあてたらマッサージみたいにほぐれることに気づいた。きもちぃー!(水が飛び散るので近くに人がいたら控えましょう)
そしてここの銭湯には不感温度浴がある。36度前後の温度で、人が温かいとも冷たいとも感じない温度のお湯のことだ。これが素晴らしい。内蔵の機能を整えたりしてくれる。このお風呂はバブルバスなので、まるで自分が沸騰した鍋の中で煮られている気分。結構バブルが激しめだから、ちゃんとがっしりと座っていないとバブルで身体が浮いてくる。けど、あえて腕や全身の力を抜いて入浴するのも無重量空間のようで結構リラックスできる。(今回はにごり湯だったからお湯の中の体の格好が見えなくて済んだけど、普通のお湯だとおかしな姿が見え見えです。。笑)

目を閉じてそのバブルの音に集中してみたり、いつかのどこかの大学生が描いたかわいい壁絵を眺めてみたり、なぜ私は今ここにいるのだっけと不思議で夢心地な気分にふわふわしてみたり。
気がついたら閉店までのこり30分。頭を洗おうと思い湯船から出たが、数台しかないミラブルシャワーやReFaの30000円のシャワーヘッドの席が埋まっていた。体験したいから、その席が空くまでまた少し湯船に浸かって待った。

良いシャワーヘッドってほんとに洗い心地がちがうんです。普通のシャワーヘッドだと髪の毛しか濡れないけど、良いシャワーヘッドは直接地肌を洗えるのが本当に気持ちがいい。とってもスッキリするし、シャンプーの泡立ちも格別。大好き〜!私はまだ一人でマンション暮らしをしているが、いつか新しい家に住む時は、まず絶対にシャワーヘッドを購入したいと決めている。ミストモードとかで顔に浴びるのも、毛穴という毛穴を洗浄できている感覚がなんともたまらない。
サッパリとし、私も浴場を出た。銭湯の脱衣所では大体扇風機がすごい強さで回ってるから、上がってまだ濡れている体が寒い。いかに早く体の水滴をふきとるかが重要。

ヘアドライ用のオイルもつけず、銭湯のシャンプーとドライヤーを使ったため、自宅ではずっと美容院専販シャンプーで洗っている髪が、きしんだ。けど大丈夫。1回くらい大丈夫だ。といい聞かせている。(帰ったら髪にしっかりオイルぬりました)
湯上りは、番号選択式の古く懐かしい自販機で瓶のフルーツオレを買う。今日はもう閉館の時間だから、外で自転車に股がって飲んだ。ゴクゴクゴク。と、一気に6割くらい飲んだ。このために生きているようなものでもあるくらいにうまい。生き返る〜!って感じ。  

よし、帰ろう。


もう秋だし、夜中なので、外も涼しい。覚えているようで覚えていないけれど、そのままゆっくり自転車を漕いでたら家に着いた。そういえば銭湯を出る時にサウナの動物のガチャガチャを回してしまったし(ガチャガチャって大抵、パッと見これは嫌だなって思ったやつが出てしまうんです、、何かの呪いか(´ω`)トホホ)家に着く前に自販機でリアルゴールドまで買ってしまったけれど。大丈夫。そんなことはもう大丈夫だ。マンションのエレベーターの鏡に、家を飛び出でる前の自分とは少し違った、少し、ほんの少しスッキリした顔の自分の顔がうつった。

そこからはよく覚えていないきもするし、覚えてないって書いたのにそうでもなかったりするけど、リアルゴールドを最後まで飲み干し、いつも通り歯磨きして、現リカちゃん(「現実を生きるリカちゃん」という、YouTubeです!女子に、おすすめ。大共感!)の動画ひとつ見て、寝ました。

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