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サンタさん

過去に書いたものから。2015年12月。

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息子がこれまでになくサンタさんを待ちわびていたので、今年のクリスマスはとても楽しかった。

サンタさんはどんな人なんだろう?
日本語はしゃべれる?
いろんな絵本を読んだけど、友だちもいろいろ言ってるけど、どれもほんとじゃない気がする…きっとこんなふうだよ!

自分の中だけのサンタさんのイメージがどんどん形作られていってる感じに、わたしもわくわくした。クリスマスの朝は飛び起きた。サンタさんからの手紙を読んでやると、「サンタさん、優しい…!」と号泣。わたしももらい泣き。

自分が世界から愛されている実感とか、自分のがんばりを誰かが密かに見ていてくれる安らぎとか、この世にはいろんな秘密や不思議があるんだという敬虔さとかが、クリスマスやサンタさんにまつわることにはあるように思う。これがひとつの生きる力の源として、心の深いところに降り積もってくれるように願う。

それはいつか魔法が解けても、きっと息子を助けてくれるはずなのだ。


今回のプレゼントは、友人のEさんの全面的なご協力があってのことなので、それも非常にうれしかった。彼女の気遣いの深さにはいつも驚かされるけど、今回もまた。


しみじみと喜びに浸ると同時に、サンタさんが来ない家、来られない家もあり、あくまでもこれはこの世界に生きる人々の、多様な営みの中のひとつに過ぎないことも、息子には知っておいてほしい。