優しく世話するお姉さん
小学生のとき、6年生を送る会か卒業式かで歌わされたうたの歌詞が、ほんとうに嫌だった。
♪仲良く遊んでくださった6年生のお兄さん
優しく世話してくださった6年生のお姉さん♪
なぜいつもお兄さん(男)が先なのか、
なぜ遊ぶのはお兄さんで、世話するのがお姉さんなのか。しかも「優しく」。
世話をするされるの関係だったことなんかない、たいして交流もないから気持ちも入らない。でも歌わされた。
子どもはバカじゃない。
何をさせられてるのか、敏感に察知してるし、深いところでは理解もしている。
ただ、言葉にできないだけ。
言葉にできても、大人が怖くて口から出せないだけ。
大人のためにやってあげてるだけ。
好きでもないのに、あのメロディや歌詞が記憶に残っていて、3月の卒業式シーズンになると出てくる。うんざりする。
最近、子どもアドボカシーという名称の取り組み、活動があると知り、希望を感じた。子どもが声を上げやすくするサポートを大人がかかわりながらつくろうという取り組みだ。してあげる、してもらうの関係ではなく、「共に」「相互的に」「対等に」という在り方。
あの頃のわたしに教えてあげたい。未来は今、こんなふうに少しずつ変わってきているよ、と。