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高市早苗は何故総裁になれなかったのか?日本の政治課題は「左右いずれか」を選ぶことですか?

金曜日の総裁選、ドキドキでしたね。第1回投票では下の通り、高市候補がまさかのトップ通過。

1) 高市早苗:181票(議員票72、党員票109)
2) 石破茂:154票(議員票46、党員票108)
3) 小泉進次郎:136票(議員票75、党員票61)

そのままの勢いで「高市総裁誕生か?!」と多くの期待が高鳴り、市場も円安・株高に大きく振れました。

しかし、下の通りまさかの逆転で「石破新総裁」が決定しました。

1) 石破茂=215票(議員票189、都道府県連票26)
2) 高市早苗=194票(議員票173、都道府県連票21)

いずれにせよ、差は僅差であり、どうしてもモヤモヤが残ってしまう内容です。自民の分断も懸念され、今後の成り行きを注視してゆきたいと思っています。


高市早苗は何故総裁になれなかったのか?

実は、ほとんど途切れることなく、総裁選ライブ中継を見守っていました。比較的NHKはニュートラルな印象でしたが、民法の1部番組では露骨に「高市総裁誕生」に対しネガティブな発言をする者がおり、異様な印象を持ちました。

地方党員の開票が進み、高市氏優位が伝えられると、番組出演者複数の表情が曇り、明らかに動揺している様子が見て取れました。

「事前調査結果に反して、何故高市候補はこれほどまでに票を伸ばしているのでしょう?」「それは、やはり問題のリーフレットが効いているのでしょう。」「私もリーフレットだと思います。」「リーフレット以外考えらえませんよね?」と、何が何でも「高市総裁誕生」を認めない雰囲気を感じ、驚きました。何故、高市氏がここまで警戒されるのでしょう?

高市総理への懸念

私は現在の日本の最大課題は経済成長と考えています。言い換えれば「デフレからの完全脱却」であり「日本国民の貧困化をストップさせ、V字回復させること」と思っています。さらにブレイクダウンすると「物価高を上回る賃上げ」であり「不安のない年金・医療・介護」であり「不安のない子供の将来・子育て支援」です。

そのことは、下のチャートで可視化された世論調査結果とも合致しております。高市候補の政策集はまさに、これら課題への取り組みを明示するものでした。

一般市民である地方党員票でトップに立った高市氏ですが、まさに氏の政策が一般市民のニーズを見事に捉えた結果です。現在の市民の最大の懸念である「日本経済」にまっすぐ取り組み、成果を出してくれるであろう最適任者が高市候補と評価された結果です。

しかし、実は今朝、ある報道番組で「地方党員票で高市氏がトップに立ったのは日本の右傾化の裏付けか?」などの発言を耳にしました。

政治が語られる際、頻繁に出てくる「右派・左派」という概念ですが、個人的にはウンザリしています。現在の日本が抱えている課題解決を進めるにあたって、総理が右派なのか左派なのか、が影響する状況であるなら、話題にすべきですが、今回の総裁選ではそのようなトピックは皆無でした。また、今回の総裁選で高市氏は「右派としての高市」を見せることは無かったと理解しています。

現在、フォーカスすべきものは経済であり、社会保障、外交、安全保障、災害対策であり、これら課題を効果的・効率的に解決する人物を選ぶことが今回の総裁選でした。

従って、「右派としての高市」が浮き彫りになることは、皆無でした。しかし私の知る限り、ひとつだけ例外があります。下の動画で「靖国参拝」について取り上げていることです。

高市候補はこの中で、『内閣総理大臣と官房長官は参拝しないという、いわば紳士協定のようなものがあると聞きましたが、でもまぁ、私、「紳士」じゃないし(笑)。まぁ、と言うのは冗談ですけど(笑)。』と語っています。

この冗談交じりの発言ですが、私は「内閣総理大臣が靖国参拝しないルールは承知している」「状況が許せば参拝したいが、その『ルール』が障壁になるなら断念せざるを得ない」の意味に捉えたのですが、人によっては『高市総理が靖国参拝を強行し、中国・韓国と大揉めになる』と懸念した人も少なくないでしょう。

「右派」政治家の最大の弱点は「靖国参拝⇒外交問題化」でしょう。上の番組を観た人は少ないと思われますが、切り抜き動画を何度か見た覚えがあります。(今探してみましたが、見当たりません。)

確か、切り抜き動画では、高市氏の発言は『内閣総理大臣と官房長官は参拝しないという、いわば紳士協定のようなものがあると聞きましたが、でもまぁ、私、「紳士」じゃないし(笑)。』までで切れていた記憶があります。この動画を見た人は少なくないと思います。

それを見た人の全てではないにしろ「高市さんを総理にしてはまずいのでは?」と感じた人もいたはずです。

繰り返しになりますが、決選投票の結果は下記の通り僅差であり、高市氏への支持を押し下げた要因が、この「右派としての高市」への不安・懸念だったのではないか、と思えています。

1) 石破茂=215票(議員票189、都道府県連票26)
2) 高市早苗=194票(議員票173、都道府県連票21)

実際には、頭脳明晰な高市氏のことですから、総理になってからは神社参拝でつまづく様なヘマは犯さないだろう、と私は思っていました。それだけにとても残念です。

無責任なマスメディアに用心を!

今回の総裁選では高市氏をはじめとし、茂木氏、加藤氏、小林氏らの素晴らしい政策提案を聞き、自民党の層の厚さを確認できました。一方、「知的で紳士的な議論」はマスメディアのビジネスモデルと相性が良くないようです。

マスメディアは「怒り」や「不安」や「懸念」に人々を駆り立て、怒り狂った視聴者や読者を集めることがミッションです。そうすることで収益を得るわけです。

上の世論調査では「政治とカネ」は、国民の関心事としてメジャーではないことが明白です。にも拘らず、相変わらずテレビでは「『政治とカネ』問題に国民の怒りは収まらない」などと大ウソを垂れ流しています。

今回、総裁候補らが互いを尊重しながら、穏やかな雰囲気の中で自分の主張を展開していました。そのような姿をメディアは好みません。しかし総裁選初期のころ、小林候補と石破候補が対立し、険悪なムードになった場面がありました。これはマスメディアには大変なご馳走のようです(笑)。

マスメディアは建設的な議論を好みません。感情的で嫌悪や疑念、怒りや不安に満ちた雰囲気造りが大好きです。テレビドラマを見れば人々は罵り合い、殴り合い、殺し合いが頻発しています。日本の日常ではまず見ないですよね。

石破候補は小林候補とのやや感情的な論争でイメージを悪くしたと思われますが、総裁選の初期でした。一方、高市氏は「右派」イメージを想起させることなく総裁選を戦ってきましたが、終盤になって、靖国参拝懸念を持ち出された。

高市氏も脇が甘かったと言えばそれまでですが、マスメディアに良心や思いやりはありません。マスメディア、いわゆるマスゴミにはくれぐれもご用心を!

石破総理で良いのか?

円高・株安が続いていますね。おそらく、近いうちに「金融所得課税」「法人税増税」を撤回するでしょう。そこでいったん、円高・株安は収束するのでしょうが、今後も増税しないと信じていいのでしょうか?特に選挙後が心配です。

また、デフレ脱却を言いながら「金融所得課税」「法人税増税」を口に出してしまう経済音痴ぶりは、本当に「野党よりまし」なんでしょうか?心配ですね。引き続き、追ってゆきたいと思っています。

今回の記事は以上です。

補足:
◇ イラストはDALL-E(chat-GPT)を利用し作成しています。



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