『堀口英利氏の件についての私見』2023-09-27

※本稿は、堀口英利氏および暇空茜氏、そのいずれをも貶める目的で執筆したものではありません。ご理解の上でお読みください。
※2023/10/18 堀口氏より指摘を受けた点につき、注記を行いました。

 神原元弁護士が、堀口英利氏の依頼を受けた――と、堀口氏本人がnoteで発表した。堀口氏は暇空茜氏と泥沼のネット闘争をしている人物である。
 神原氏は悪名高いColabo「セブンナイツ」や、エコーニュースさんと対峙した「101匹ベンちゃん」ズなどの一員であり、弁護士としてはフェミ・キャンセルカルチャー派の代表的人物といえる。このてん太田啓子や伊藤和子あたりに並ぶであろう。

 これについて一部には堀口氏の嘘なのでは?という意見もあるようだが、本人が否定しないばかりかそれを伝える記事を自分でリポストまでしている(コメントはない)以上、その可能性は低いだろう。契約事実以上の情報を今は出す気はない、ということだろう。

https://twitter.com/mamimami_nyusan/status/1705428609094275081

 この、堀口英利という人が暇空茜氏ともめているという話について、私は当初まったく関心を持っていなかった。
 堀口氏は別にフェミニストでもなんでもなく、Colaboを含むWBPCといわれるグループとも無関係であるらしく、暇空茜氏との個人的な口喧嘩に過ぎないようだったからだ。
 そもそも私はすでに暇空氏にブロックされていた。彼のいう「青識亜論対話罪」に従う気がないむね明言したのが理由である。そういうわけで、堀口という人が暇空氏と何やら喧嘩しているらしいと伝え聞いても、特に情報を仕入れていなかった。彼のハンターハンター考察などと同様、わざわざログアウトなどでブロックをくぐってまで読む話とは認識していなかったのである。

 しかし、最近になって暇空氏とその周辺による「堀口氏いじめ」とでもいうべきものが、ひょっとしたら「表現の自由界隈」を巻き込むスキャンダルになる可能性があるのでは? と考えるようになった。
 特に最悪の場合、堀口氏が第2の木村花さんになる可能性が出てきてからは。

 堀口氏がこのまま孤立し、精神的に追い詰められて最悪の事態に至った場合、フェミ・左派系はそれを奇貨とするだろう。
 彼らはそのことを、暇空氏一派らに引き起こされた個別的事件であるという実情を意図的に無視し、すでに暇空氏の手を離れて独自にWBPC問題を追っている人達、いやいわゆる「表現の自由戦士」やひいては「オタク」「弱者男性」というカテゴリにすら悪のレッテルを貼ろうとしてくるだろう。
 そこで界隈の一人として、そうなる前にこの問題に、少なくとも距離を置いて見ていたことをはっきりさせておきたいと思ったのである。取り返しのつかないことになってからそう言いだすのは言い訳臭い……

 ……ということを書き始めたところ、堀口氏から神原元弁護士との契約事実が発表された。

 堀口氏が自分を誹謗中傷した人物に対して徹底した開示請求をしていることは知られているし、これは暇空茜界隈の相当数の個人情報が、フェミ側に渡る可能性を意味している。
 それにもかかわらず、実は私はこれを「朗報」だと思っている。

発端

 暇空氏は最近、堀口氏に「向こうから喧嘩を売ってきた」と強調している。
 そこで実際に発端を確認してきた。

 ここが発端だというのは、暇空氏自身がそう言っているのでまず間違いない。彼は投稿したYoutube動画のなかで、上記のツイートを画像引用しながらこう言っている。

 彼(堀口氏)と僕の出会いは、ミリタリーオタクのなかで、カタログと兵器の型番、兵器の写真だけに夢中な人たちを「撮り鉄でんちゃ」になぞらえて、「せんちゃ」と僕が定義して言い合いしてたときに、彼のほうから喧嘩うってきたのがはじまり。ハンターハンターに誓って、これよりまえに僕は彼に絡んだことないよ。(強調引用者)

シリーズ堀口英利 #2 堀口英利くんとの出会い

 他のところでも暇空氏やその取り巻きの人たちはこのツイートを指して「堀口が先に喧嘩を売ってきた」と主張している。
 しかし、どう見てもこのツイートは暇空氏にメンションしてはいない。なんなら引用元のぐりという人のツイートもである。否応なく本人に伝わるような大々的な形で批判を繰り広げているわけでもない(それは暇空氏側のお得意だ)。
 要するに本人に読ませて不快感を持たせ、喧嘩に持ち込む意図が特段あったとも思えないのだ。酷評ではあっても、ただ公表された意見に第三者間でかわされた論評に過ぎない。
 通常の日本語でこれを「喧嘩を売っている」とは言わないだろう。

 それにしてもかなりな酷評だが、実際こうまで言われるほど暇空氏の文はひどかったのかどうか。暇空氏の件の記事を見てみよう。

東野篤子さんも、JSFとかいう人も、自分の都合や気分でブロックや飽きたりする人間かつ、彼らの標榜する「議論」とやらでは、何も変えられず、ロシアウクライナ戦争について、現実を変えたのは、戦場で実際に戦った兵士であり、この期に及んで敵国の想定すらできず、総動員令への反対お気持ち議論記事をアカヒ新聞に書くような人間の口先ではないと思います。

東野篤子(@AtsukoHigashino)さんにブロックされました

 ……うん、これは仕方なくない?

 文章の書き方だけではなく、内容もなかなかひどい。

 この文章のメインは東野篤子氏への批判なのだが、暇空氏は彼女を「僕は、この東野篤子さんという人がいいたいのは、日本が戦争になったら、戦争に反対しようという、ままごとのようなお気持ち論法だと思います」と批判する。
 しかし、奇怪千万なことに叩かれている元の東野氏の発言はこれなのだ。

「国民が国のために戦うとは何を意味するのか、考えて議論しておくべきです」
「国民が国のために戦うとは何を意味するのか。国家による動員をどう考えるのか。議論をしないままにしておけばおくほど、ときの空気に流されてしまう結果になりやすいからです」

 どう考えても真逆である。
 東野氏はいずれも、議論「しておく」べきと言っているのだから、普通に考えて「戦争になったら、戦争に反対しよう」などという、その時になってから考えればいいじゃないという提案ではないはずだ。

 また暇空氏はこの文章の中で「侵攻してくるとしたら中国でしょ」と題しこう書いている。

対中国では(略)いかに、制海権、制空権を保ち、上陸を阻止し、国連などの援軍をまつ、またはそこから派生したWW3を戦い抜くか、でしょう。

東野篤子(@AtsukoHigashino)さんにブロックされました

 対中国を想定しておきながら「国連の援軍を待つ」というのは理解に苦しむ。国連軍を管轄する安保理の常任理事国のひとつが他ならぬ中国であり、発動に拒否権を有していることを知らないのか。この常任理事国の拒否権の存在こそが、安保理は機能しないとまで言われている現状の原因だというのは有名な話であるのに。
 法制への知識も根本的に欠落している――と堀口氏に言われても、しょうがないではないか。

ここから先は

7,397字 / 1画像
表現の自由に関する問題、男性論女性論、フェミニズムなどに絡んで独自の考察を展開していきます。

シンカ論マガジン

¥500 / 月 初月無料

主に表現の自由に関する問題、ジェンダーやフェミニズムなどに絡んで考察を展開していきます。週1回以上更新。月額500円で初月無料です。

ライター業、連絡はDMでどうぞ。匿名・別名義での依頼も相談に乗ります。 一般コラム・ブログ・映画等レビュー・特撮好き。