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【アン・ヴェロニカの冒険】

 ”SFの父”と呼ばれるかのH・G・ウエルズによる、1909年に発行された小説。原題は"Ann Veronica"。
 「婦人参政権運動の嵐が吹き荒れる20世紀初頭のロンドンに 飛び込んだ女子学生アン・ヴェロニカをみずみずしい筆致で描く H・G・ウエルズの青春小説」(邦訳版の帯より)。
 ちなみにSF要素はない。

 父親に反抗して家出してロンドンへ出たアンは、自活のため資格取得しようと通い始めた学校で既婚の男性教師ケープスを愛するようになる。その後、サフラジェットに参加し、議会襲撃事件に加わって投獄される。
 実家に戻ったアンは婚約するが翻意し、ふたたびケープスのもとに行って駆け落ちをする。最終的に結婚し、アンは家族とも和解してハッピーエンドになる。

 以上の内容は当時としてはかなりスキャンダラスなものであった。
 ウエルズは女性解放運動に理解があり、主人公アン・ヴェロニカの人物像も彼が関係を持っていたフェミニズム作家のアンバー・リーブスの影響があると言われる。
 それもあって当時、本書は大きな社会的非難を浴びた。
 The Spectator誌は本書を『読者の心を毒する」作品であると批判し、また有害図書として図書館では禁書となっている。

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