[読書メモ]『難聴・耳鳴り・めまいは「噛みグセ」を正せばよくなる』(長坂斉)

p51
そして、何より「前歯で噛むのは、みっともない、奥歯でしっかり噛むべき」といった長年のしつけも、奥歯噛みの原因のひとつであることは間違いないでしょう。

p62
骨導聴力は、体内だけでなく、外で60デシベル以上の大きな音がしたときには、気導聴力と分担してその音を受容する役割も担っています。

p64
歯を食いしばると、歯には約70キロもの力がかかります。ふだんの食事でも、歯には男性で60キロ、女性で40キロの負荷がかかっているのです。

p76
原因はストレスとされることが多いようですが、ようするに原因不明ということです(原因がわからないときの常套句が、「ストレス」です)。

p79
耳鳴りは、そのほとんどが自分の脳がつくりだした音で、実際に外で音がしているわけではありません。

p91
「それなら、何回噛んだらよいのか?」といった質問をよく受けますが、噛む力や歯の状態には個人差がありますし、食品の硬さもさまざまですので、いちがいに何回と示すことはできません。 適当に唾液が混ざって、むりなく飲みこめる大きさにまで噛み砕いたら、飲みこめばよいのです。口の中で食べものがこなれたことを感じたら、十分に噛めたものと見なし、さっさと飲みこみましょう。

pp97-98
親知らずは、まっすぐに生えていて、痛みもなく、虫歯にもかかっていなければ、残しておくべきです。 将来、 手前の奥歯を失ったときには、親知らずがそのかわりを立派にはたしますし、また、奥歯に部分入れ歯を入れるときなどにも、入れ歯のフックを親知らずに引っかけることができます。/親知らずも、存在理由があって生えてくるのです。安易に抜くべきではありません。ただ、横向きに生えていたり、痛みがあったり、虫歯にかかっている場合は抜いたほうがよいでしょう。

p134
奥歯噛みの多い日本人は、前歯を上手に使えないせいで、噛み切らなくてもすむ、やわらかな食べものを好む傾向にあるのかもしれません。けれど、正しい噛み方を身につけるためにも、大きめなものや、硬めのものなど、前歯で噛まなければならない食べものを、ふだんの食事に積極的にとり入れるべきでしょう。

p139
仕事に集中していたり、何かに熱中しているときに、無意識のうちに歯を食いしばる人は少なくありません。中には、ほおの内側の肉を噛んでしまう人までいます。


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