最近の記事

ひとりごとNo.1

大きな西洋風の建物の玄関を出た。 大粒の雨が降る中、傘を持たずに飛び出した。 森のような敷地を抜けようと必死に歩いた。 右手は前を歩く「彼」の左手に包まれていた。 うしろから、私を非難する言葉が投げかけられる。 それも嘘ばかり。 心無い言葉に涙が出そうになる 「彼」が信じてしまったらどうしよう。 思わず手を強く握ると、強く握り返された。 心配はよそに「彼」はそんなことをする人ではないと言い返しているが、足を止めるつもりは無いらしい。 邸宅の門を出ると、抱き

    ひとりごとNo.1