「夏への扉」を読んで

ロバート•ハインライン著。ハインラインて、韻踏みすぎでは?
面白かったが2023年に読んだ身としては、古典やなぁて感じ。通信機器への見通しが弱い。
発明家の主人公が会社の仲間に裏切られコールドスリープへ。三十年後の2000年の世界を見て、謎を解くため愛しい人のため(結ばれるため?)過去に行こうとする。
このタイムリープは世界線が分岐したりしない。一本の世界。四畳半タイムマシンブルースと一緒。ネガティヴフィードバック、過去に行った事実を引き継いだ世界にいるから、あらゆる伏線は繋がる。
車がなくなっていたとか、特許に自分らしき名前があったとか、もっと早くこの展開(過去に行き、そこでの振る舞い)を予測できたはず。僕の予測力が弱いなぁ。
タイトルが良い。ペットの猫が夏への扉を主人公に開けさせる描写が良い。タイムリープ云々よりもこっちが主題と感じるほど。
リッキーの「妊娠」という言葉を使わないところ、(猫が)単純な哲学を編み出した、野菜のように無抵抗。レトリックが効いてる。
結局これは猫のピートがイカしたやつだってお話しなんでしょう。

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