nikki 200528 fuji

「この写真をMさんに送ったんだけどさ、これ見てたら、Fさんを思い出したんだよね。」と大家の中村さんは一枚の写真を見せてくれた。上野公園の川縁で、子供たちが釣りをしている写真。5、6人の子供がいて上半身裸の少年もいた。中村さんの子供のkaくんも写っている。

「都会とは思えないですね。」私は、桐野夏生の『優しいおとな』を思い出す。渋谷にいるストリートチルドレンのお話。東京からの出方をしらない子供達。かは知らないけど、私は東京からの出方を知らない。東京なんて嫌いだ。我らに自由を。スローライフを。なんて言葉はもう使い古されていて、そういう訳でも無いよなとか。じゃあなんなんだろうと思いながら、もう30年近く東京にいる。出方を知らない。

「でね、思ったんだけど私たちユニット組まない?」
「なんの?」

何者かになりたいとずっと思っていたけど、あいかわらずのポンコツで、これといって誇れることも特にない。人生ってそんなもんじゃんと言ってしまえもするけど、そんなもんと落ち込む日々。
中村さんは、お家を貸してくれるだけでなく、人生相談にも乗ってくれる。

「わからないけど。作ったもの記録していこうよ。SNSは苦手でも、ブログなら、私たちもできるんじゃない。」

中村さんは、私より10個以上年上だけど、常に対等な立場で物事を考えてくれる。し、私よりも新鮮な思考を持っている。


このブログは、私と中村さんの日々の記録、たまに空想、である。

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