見出し画像

一人断腸亭日乗 1122

noteの事はnoteでやろうという事で反論。

アニメ黎明期。(黎明って言葉かっこいいよねわかるわかる)

アニメ黎明期に僕は生まれていない、生まれているかな?どうかなっていう世代の人間だ。小学校の時に手塚治虫はまだ生きてた。アニメに触れたのが多分ガンダムでとんがり帽子のメルモだったり、記憶のあるなしで言えばシティーハンターはリアルタイムだった、老害中の老害から加齢臭紛々たる提言をしようと思う。口は臭いよ、だってトシだからね。

僕の記憶(僕は女性です)だけで話をするから間違ったら言っててほしいのだけど、聖闘士星矢でカンブリア大爆発を起こした腐女子ムーブメントがやがてコミケ、そして様々なる同人誌即売会の母となったのは知ってると思う。あの時代の腐女子達はスゴかった。性表現バリバリ、バリバリ派と行為の間だけ暗転派に分かれたんだっけかな、遠慮はなかったよ。星矢を見てたころが僕はうら若き小学生、まさか氷河と龍が上になったりしたになったりするなんて思いもつかなかった。悲しい記憶だ。忘れてしまいたい。

中学生になった僕はまぁ・・・これも辛い記憶なんだけど、飛影にガチ恋した。飛影は存在すると思っていたし、なんなら作り出せると思ってた。日本中に何人女が居るか知らないが、思いの強さで夢はかなうって信じてたんだよね、ちょっと待ってねゲロ吐いてくるから。

この幽白同人、少し前のシュラト同人あたりから、腐の暴風は加速した。

星矢同人が霞むレベルのえげつなさが女性同人界に吹き荒れていたんだよ。とりあえずケツの穴につっこめばいいし、ウケちゃんはカワイイ。カワイイウケちゃんこそ正義。そして悲しいかな、僕の最愛の人飛影はウケちゃんでもあった。攻め男でもあったけど。

僕は心の底からそれを憎んだ。僕の飛影だ。僕は誰よりも飛影を愛している。飛影のためなら命だって捨てれる。魔界にだっていける。だってあいつらは召喚魔術なんて使えないし(追記しておくと僕はこのころ所謂スタンド使いだった)僕が一番相応しい。なのになんで飛影がケツ穴掘られてあんあん言うんだ!だいッキライだ、ヴァーーーーーーーーーーーーーーーーカ!

ちょっと待ってねゲロ吐いてくるから

なんの話しだったっけ?酸欠で上手く脳がまわらないんだ、ああ黎明の話ね。というわけで僕はこのトシまでゲロまみれの体をクソでコーティングして、ヤマアラシのように生きてきた。ヤマアラシのように「男女のエロ小説」を書き続けてしまったのだけど。

「ハルヒ」や「ミク」がエロ同人で脂ぎったオヤジ達からフリーセックスされてる、それが気にくわない、それはすごくわかる。だって僕の飛影も女性用のバイブレーターだったわけで、辛いよね。ただでもそれって、ある種の「独占欲」ではあるわけだ。僕は飛影を独り占めしたかった。僕のことだけ見て欲しかった。でも飛影は僕のものにはならないんだ。存在しないから、じゃない。

存在してても飛影は僕のものにはならないんだ。

だって、飛影を心から愛するなら、彼を魔界に帰すべきだし、躯との仄かな恋を応援すべきだ。存在してたとしても飛影は僕のお願いを聞かないだろうし、彼は彼の思うように行動するだろう。僕はそういう彼だからこそ好きになったし、彼の自由意志を阻害するようなキモチの悪い女になりたくなかった。

少年誌で人気キャラの男性に彼女が出来ちゃうと、それを無視してホモカップルをつくるのが僕はあまり好きではない。ホモカップルまでならいいけど、ヒロインを叩くヤツはファンの風上にもおけない、と思っている。

それはね、独占欲だよ、ただの。ただの嫉妬だ。

好きなキャラに彼女が出来る。好きなキャラにカレシが出来る。

草とか花になったほうがずっといいって気持ちになる、それはわかるけど、僕は僕の矜持においてその感情だけは否定してきた。僕は飛影を心から愛した。その心から愛した証明は彼の全てを肯定する事だ、と未だに思っている。推しの傍にいる異性は、君の愛を試す試金石、そしていうなれば。

君と同じキャラを愛したリアルの人間の妄想。それは汚らしかったり、くだらなかったりもするだろう。けれどそれもまた、僕らの愛を試す試金石なんだ。

だから僕は宣言する。飛影が蔵馬にケツ掘られようが、ローズウィっプで縛り上げられようが、キスをされ全身を舐められ、女の声をあげようが、

僕の中の飛影は永遠に格好よくて強くてクールで、そして僕のことをほんの少しだけあの大きな瞳で見てくれる。力強い腕は僕の事を抱きしめてはくれないけれど、あの鋭利な肩は僕を寄りかからせてはくれないけれど、あの硬そうな髪が僕の肌に触れることはないけれど、それでも僕は揺らがない飛影を僕の中に存在させている。僕は負けなかった。だから彼は僕の中にいる。

嫉妬や独占欲が悪いっていうんじゃないよ。とても大事な感情だ。大切なのは、その嫉妬や独占欲を「正しく」これは嫉妬である、独占欲である、と認識する事なんじゃあないのかな。

推しに彼氏ができようが、推しに彼女ができようが、本当に推しを愛せるという自信があるのなら、性表現なんて大した問題じゃなくなるよ。いやこれホント。

口の臭いババアの昔話だよ、見世物じゃない、ほらあっちいったシッシ。ババアの昔話なんて聞くものじゃない、こいつはある種のマウンティングでもあるし、恥ずかしい行為だと思うよ、でもさ。あの憎しみはどうにもならないよねえ。

ずいぶん昔の憎しみを思い出して、それからノスタルジー、僕と飛影のエロ小説を書いてた中学校の僕を思い出した。

喉の奥が甘苦くなってきたから、寝るよ。ゲロ吐いてからね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?