現代の保育に求められるインクルーシブとは?
幼少期から障がい、気になる子、ちょっと周囲とは違うかもしれない、発達・発育が遅れていると思う子どもが通う児童発達支援事業所では、様々な課題に直面し、「現在の保育」に求められる課題が浮上してきました。
児童発達支援とは?
児童発達支援の提供すべき支援は以下の2つに大別できます。
・「発達支援(本人支援及び移行支援)」
・「家族支援」及び「地域支援」
①本人支援
障害のある子どもの発達の側面から、<「健康・生活」、「運動・感覚」、「認知・行動」、「言語・コミュニケーション」、「人間関係・ 社会性」 の5領域>において、将来、日常生活や社会生活を円滑に営めるようにすることを大きな目標として支援。
②移行支援
障害の有無にかかわらず、全ての子どもが共に成長できるよう、可能な限り、地域の保育、教育等の支援を受けられるようにし、 かつ同年代の子どもとの仲間作りを図っていくこと。
③家族支援
家族が安心して子育てを行うことが出来るよう、さまざまな家族の負担を軽減していくための物理的及び心理的支援等。
④地域支援
支援を利用する子どもが地域で適切な支援を受けられるよう、関係機関等と連携すること。また、地域の子育て支援力を高め るためのネットワークを構築すること。
家族が望む「長時間の預かり」
家族からのアンケートでは、「長時間預かってくれること」 の回答割合について、4歳から6歳の子どもの保護者で、保育所・認定こども園・幼稚園との併用の有無に分けて見ると、併用が有る保護者の回答割合は10.4%(n=251)、併用が無い保護者の回答割合は28.1%(n=267)と、保育所等を併用していない保護者の方が「長時間預かってくれること」 を重視していました。
ここで考えられるのは、長時間預かってくれることの本質かと思います。家族として、「育児に疲弊し休みたい」、「再就職、復職に向けて時間が欲しい」などがあると思います。加えて、「児童発達と園の併用」ができないほど重症度が高いということもあります。そのため一概に「長時間預かってほしい」が悪いことではないかもしれません。
現代の保育に求められるインクルーシブ
上記のように併用したりできる体制をとろうと思うと、保育園、認定こども園・幼稚園の保育士にや園に求められる「インクルーシブ」があります。ですが、以下のような課題も上がってきています。
・児童発達支援事業所における保育所等との連携の状況を見ると、連携自体はされているが、ケースを通じた会議はそれほど多く実施されていない。
・児童発達支援事業所がインクルージョンを推進していく上では、保育所等との関係性の構築や、移行に当たっての支援が 不可欠となるが、児童発達支援ガイドラインで移行支援についてねらいや支援内容が示されているところ、具体的にどのような方法で保育所等との連携等に取り組むかについては各事業所に委ねられている。
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