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子どもの問題行動の奥底にあるもの。子どもから失われたものを取り戻す。

 子どもの問題行動の奥には共通の原因があります 。しかもそれは、深く人間の潜在意識に蓄積・形成されているものであるが故に、単なる現象処理では解決が難しい。しかし、その原因が除去されない限り、子どもの問題行動の根本的解決は難しいものとなります。その解決に当たっては、当然ではありますが、家族及び教師のその問題行動の原因に対する深い理解が必要となります。

自己破壊衝動とは?

 自己破壊衝動とは「自己を破壊してしまいたい、という感情が潜在意識に蓄積され 、それが飽和点に達すると、実際に自己を破壊する行動に転化する」ことを言います。例えば、「家庭内で親に暴力を振るう」、「他者をいじめる」ことも自己破壊衝動が程度の差こそあれ影響しています。
 ここで気をつけなければならない点があります。この自己破壊衝動は、「無意識の世界である潜在意識」に構築され、そして無意識的な問題行動となって表面化するので、自分で「意識的に問題行動をとるのではない」ということです。

子どもの自己破壊衝動が生まれるメカニズム

 子どものあらゆる問題行動の奥には、自己破壊衝動が潜在意識(人間の心の90%以上を占めるといわれている)の世界に形成されていると言われています。
 子どもの心(潜在意識)に形成される自己破壊への衝動は、大半が親の言葉によって蓄積されると言われています。人間としてこの世に生を受け、育つ上で一番権威のある母親、父親の言葉というものは、子どもにとっては人生生涯の死命を制するといっても過言ではありません。その両親から「こんなことも分からないの」、「あなたは何度同じことを言ったらわかるの」など、子どもの潜在意識の中に自分は劣等な人間である、というようなコンプレックスが醸成されていきます。同時に、これがまさに重要なことですが、自分は親に信頼されていない 、そして遂には、自分は親に愛されていない、 という感情が蓄積されていくのです。

潜在意識の自己破壊衝動を消滅させるメカニズム

 子どもの魂の中で、失われたものは子ども自身の自己信頼の心です。その自己信頼の心さえ取り戻せば、憎しみの感情も自己破壊の感情も自然に消滅すると言われています。そのためのキーワードが「共感的理解」や「無条件の受容」の心だと言われています。
 子どもが自己信頼の心を取り戻すのは、親からの信頼感が一番です。しかし、そこが最も難しい課題となっています。元々、子どもへ の信頼が薄く、認めがたいからこそ、親の強制と命令が行われてきた背景があります。そしてその問題行動となって、親としても手がつけられない状態になっている子どもをどうしたら信頼できるかという現実的な問題であります。
 子どもが問題行動に走ったのは、親自らの教育指導に誤りがあったということを、先ず深く理解し、その反省の上に立って、子どもを見つめ直す必要があります。何が子どもの心から失われたのか。それは子どもというより人間が皆本来持っているところの、認められたい心、愛されたい心、尊重されたい心、そして、自己実現欲求の前提となる自由でありたい心が失われたのです。
 ここまでで理解される通り、母親、父親がどのように子どもに接しているか、子どもがみせるありのままの姿を受容出来ているか、それこそが最も大切なことだと思います。もし子育てを通じて大変だと思われたら、無条件の受容ができているのか、自らに問いかけてみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございます。では、もう少し具体的に育児や療育ついて教えてほしい、サポートしてほしいと思われたら、こちらのサービスで横山が伴走致しますので、良かったら覗いてみてください。

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