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2月7日、テイラー・スウィフトの東京公演を観た

2月7日、テイラー・スウィフトの東京公演を観た。

実は当日までチケットを持っていなくて、完全にあきらめていたのだ。
昨年に行われていた最初の抽選から欠かさず申し込んでいたのに、すべて外れていたから。

それが突然、「チケット取れましたよ!」という知人からのLINEが入り、
すいている釣り堀の魚みたいに食いつきのいい返事をした僕は、さっと支度をして駆け足で東京ドームに向かったのだった。

コンサートは約3時間30分にわたり、ほぼ休憩なし(あっても着替えの1〜2分程度)で45曲。
最初から最後まで当然ひとりで歌い上げ、暗転の直前にはキメ顔を欠かさず、歩き方はスーパーモデルのようで、
ファンへの笑顔も欠かさず、これが現在のアメリカ、というか、世界を席巻するトップクラスの歌手のパワー! と、驚かされっぱなしだった。

テイラー・スウィフトは、誰もが知るセレブ。

急に「言葉」の話になってしまうけれど、
セレブとは英語のcelebrityを日本語化したものだ。
現地でもcelebと略して使うこともあるらしい。

だいたい
(日本でいう)セレブ=お金持ち
(英語圏でいう)celeb=才能のある有名人
という意味で使われているようである。
似ているようで、微妙に違う。

英語圏でのcelebの意味を日本を舞台にして使ってみると
・資産10億円のメディア等に一切出ない資産家=celebでない
・借金30億円のさだまさし=celebである
ということである。

くどいかもしれず申し訳ないのだが、語源までさかのぼってみるとわかりやすい。
celebrityは
「celebrate(=祝福する)」
という言葉から派生した言葉だ。

celebrateは、安室奈美恵さんのヒット曲「Can you celebrate?」でも使われていて、約250万枚も売れたらしいし、よく知られていると思う。
このタイトルをストレートに訳すると「祝福してくれますか?」という意味だ。
ただ、小室哲哉さんは独特な英語の使い方(よくいえば個性的、悪くいえば適当)をするから、本当に何をいいたかったのかは誰にもわからない。

ちなみにこの曲がでた数カ月後、安室さんは結婚している。それは当時小学1年生くらいだった僕にとって、あまりにも衝撃的なニュースだった。
本当にどうでもいいことだと思うが、僕の初恋=安室さんであり、結婚という事実だけでも悲しいのに、相手のSAMさんを見た時に愕然としたのだ。
えー!という言葉が出た。僕はまったくcelebrateできず、そのニュースを見て放心状態で小学校に行った。

話を戻すと、以上のことを踏まえて、セレブ=celebrityとは
「祝福された人」
という意味を持つ言葉ということがわかる。

もっと噛み砕いて表現してみると
「祝福されるに値する才能を持つ人」
「才能を現に祝福されて生きている人」
という意味だろう。

こんなに言葉のことをくだくだと述べていたのは、テイラーの公演を観て、
まさに彼女は「祝福されてる!」と感じたからだった。

テイラーは世界ツアー中で、アジア公演は日本とシンガポールのみ。
だから東京ドームには世界中のお客さんがいて、特にアジア圏内からの旅行者が多かったように見えた。
そうなると会場の雰囲気は外国仕様になり、曲に合わせて客席全体から歌い声、というよりも叫び声といったほうがいいくらいの大声があふれた。
5万人ほどの客がテイラーの歌声に合わせて叫び、円形のドーム内に大歓声が響き渡る様子は、「祝祭」と呼んで差し支えないような特別なものだった。

そんな大観衆を一人で背負い、最後まで完璧にやり通すテイラーには感服するしかない。
直前にグラミーの授賞式があり、直後には彼氏のアメフトの試合に足を運んでいる。
その尋常じゃないエネルギーはどこから来るのかというと、鍛え上げられたあの体だろう。

テイラーは健康体をベースに、作詞作曲に対しても勤勉な姿勢でいまの地位を築き上げてきた。

僕にはいまのところcelebrateされるような能力はないけれども、少なくとも健康ではある。
だから、ひきつづき健康でいるためにも、毎日しっかり運動して生きていこうと小さな誓いを立てたのだった。

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