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太平洋フェリーに乗船してきた話(3)仙台港とアクシデント

※この記事は「太平洋フェリーに乗船してきた話」の第3話です。前の2話を読んでから閲覧してください。


10月4日(水)

日の出なんてなかった

朝5時、普段とは比較にならない程早起きした。
せっかく船上、日の出が見たい!
前日に案内所にある掲示物で日の出時刻を確認したところ、5時半頃だったので急いでデッキへ。
しかし……。

雲!

あれ?

雲!

あれあれ?

雲ー!

あれあれあれ?!
まさかのどんよりとした天気!(笑)
残念ながら日の出は見えず、明日に託すことにした。

朝食は7時30分からのため、しばし暇だ。
ということでまずは大浴場へ入浴に。

大浴場は当然撮影禁止のため写真なんてない。
揺られながら入る風呂はなかなか斬新でちょっと面白かった。

そして7時30分頃、朝食へ。
放送で事前に混雑が予想されると聞いていたため早めに行ったが、既に席が埋まりかけていた。危なかった。
やはり朝食もできることが少ないからか物足りなかった。

一時上陸で仙台港周辺を散策

私が寝ている間も船は順調に航海を続け、9時45分頃、予定より早く仙台港へ着岸した。
仙台港で下船する人たちとはここでお別れだ。
どうやら団体ツアーがいたようで、多くの人が下船していた。今朝、レストランが混んでいた理由はこれだったか。

しかし、名古屋まで行く人がずっと船内にいないといけないかというとそうではない。
事前に手続きをすれば仙台港で1時間半ぐらいは一時的に上陸が可能だ。と言ってもアウトレットやイオンなど仙台港周辺を散策するぐらいしかできず、仙台駅に行くことは現実的に難しいので要注意だ。
なお、上陸した場合、仙台港の乗船開始時間である12時までは乗りたくても船には戻れない。

私も一時上陸を活用し仙台港周辺を歩いた。
私はアウトレットに興味がなかったためイオンへ行った。
途中、貨物の線路があり、ちょうどタイミングよく貨物列車が通過していった。

イオンで東北限定品がないか探したり、なぜかスシローでテイクアウトしたりして仙台港へ戻ると既に乗船開始時間までもう少しだった。
売店で何かいいものないかと探したら、冷凍のずんだ餅があったので衝動買いした。
だって、ずんだもとい枝豆好きなんだもん……。(笑)

突然感じる東日本大震災の影響

この模型には震災を感じる箇所が

仙台港フェリーターミナルには太平洋フェリーの「いしかり」の模型があった。
私はそこであるものを見た。

震災で破損した箇所を発見

一見、普通の模型だがよく見ると後部に破損がある。
これは東日本大震災の激しい揺れと津波によって一部が破損したものだと記載がある。

しかし後部以外は無事で、今も仙台港フェリーターミナルに飾ってある。
東日本大震災は当たり前にあった日常を壊した。それを少しだけ物語るこの模型は残り続けてほしい。

仙台港のカモメは動じない

12時、再び乗船した。
入口の船員さんに「おかえりなさい」と言ってもらえた。なんか照れくさいな。

そして昼食をレストランでとった。
もう察している人もいると思うので言うことはないが。(笑)

昼食中にまた船長さんのご挨拶があり、海象についても話があった。
名古屋までは少し荒れているようだ。
この日、沖縄に台風が接近していた。その影響かもしれない。
私は船酔いしないよう気を付けないとと思った。

そして昼食後は苫小牧港の時と同様に出港を見に行った。

かもめ3兄弟?

仙台港ではカモメがたくさんいた。
どうやら餌を待っているようで、近くの夫婦らしき人たちが餌をやり始めるとカモメたちは皆めちゃくちゃ近づいていた。カモメから殺気を感じたのは気のせいだろう。

中には上記写真のようにのんびり過ごし、私が近づいても全く動かないカモメもいた。
フェリーが発着するからか人に慣れているのかもしれない。

仙台港出港! 一路名古屋へ!

仙台港を定刻通り12時50分に出港。
一路名古屋へ向けて航海が再開した。

仙台港周辺は工業団地っぽかった

今度は仙台駅周辺へ行ってみたい。
そう思いながら、あっと言う間に仙台を後にした。

船内探検

さて、ここで今さらではあるが船内探検をしよう。
ただし、写真が多すぎて入りきらないため、写真はほとんど掲載しない。
もし気になった方はぜひ自分の目で確かめてほしい。

まずは5デッキのエントランス。開放的な作りになっており、入ってきたお客さんに感動を与えるだろう。

ここは5デッキ

そして5デッキにはサービススペースが充実している。
案内所、売店、大浴場、ゲームコーナーなどの共用スペースがある。
売店は営業時間が決まっていていつでも空いているわけではないため注意。
大浴場は悪天候時を除き入港30分前までいつでも何回でも利用可能だ。実際私も合計3回ぐらい行った。

続いて6デッキ。
ここにはレストランや軽食を売るスペース、飲食スペースなどがある。
さらにラウンジもあり映画上映やラウンジショーも行われる。
また、今回私が利用した特等の一部もここにある。

最後に7デッキ。
ここは主に客室のエリアだ。
なお、外のデッキはこのフロアから出られる。

全体的に客室は先端方面に、レストランなどのサービス施設は後方にあった。

なお、私の利用した部屋の中についてはプライバシーの関係で紹介しないことをご了承いただきたい。

ついに船酔い!?

部屋で過ごしていたら段々気持ち悪くなってきた。
そのまさか、船酔いの始まりだ。

事前にダウンロードした動画を見たら酔い始めた。
酔い止めは飲んでいたが、そろそろ効き目がなくなる頃合いだった。

酔い始めてからそのことに気づいてすぐに飲み直した。
そしてしばらくベッドで横になった。
そうしたらいくらか良くなった。

荒天が影響し、波も高く、船も前日より揺れる。
台風の影響は沖縄以外の海であっても受けると身をもって感じた。

ラウンジショーで優雅なひと時

前日と同様に夕食を食べ、その後は20時から行われるラウンジショーを見ることに。

前日は疲れて寝てしまったためラウンジショーは見られなかったが、この日は起きていたのでせっかくだからと鑑賞した。

この日はピアノとオルガンの演奏があった。
船の上で聞く音楽は特別だった。
豪華客船に劣らない、素晴らしい設備だった。

3日目終了! お疲れ様でした

ラウンジショー終了後は部屋へ戻っておとなしく就寝した。
船酔いは辛かったが、何とか乗り切った。

フェリー滞在も残り僅か。明日こそは日の出を見たい。
そんな思いを抱きながら眠りについた。

次回、ついに最終回。10月5日と6日をまとめてお届けします。

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