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アリスのままで

ジュリアン・ムーアが若年性アルツハイマーの女性を演じている。

この女優さんキレイよね。好き嫌いはあると思うけど、現在56歳?お綺麗だし、若い頃より歳とってからの方が美しいと思う。白人らしい皺っぽい感じにはなってるけど、品が出てきて若い頃より好き。ハリウッドは男女格差が大きく、女性は歳をとると出演オファーもめっきり減ってしまうようだけど、コンスタントに映画に出ていて作品にも恵まれている。でも運というより努力の人な感じがします。

彼女の作品では「美しすぎる母」が強烈に印象に残っている。事実を元にした子どもによる親殺しの話で、話自体もショッキングだし、彼女の痛々しい感じが映画を印象付けてた。その激しいイメージがあるのだけど、この作品で演じているのは大学教授で世界を飛び回る快活な女性という正反対の役。知的で言語学に情熱を燃やしてきた女性が、単語が出てこなくなったり、道に迷ったりするようになり、異変を感じて受診し、診断を受け、すっかり呆けてしまうまでを演じている。

彼女は1日7時間の睡眠をとり、亜麻仁オイルのサプリメントをとり、ジョギングを習慣とするヘルシーな生活を送っていて、健康管理がしっかりできている人。それだけに若年性アルツハイマーを患ったと知ってからが辛いのだけど、知的仕事に就いている人の方が、精神力で上手にコントロールしてしまうため、発覚してからの進みが早いと映画の中で述べられていた。

自分が失われていくのは、想像するだに耐えられないような恐怖だ。すっかり訳が分からなくなってしまえば、本人は分からない事すら分からないけど、まだちゃんとしてる間がキツイ。

ただ、彼女は家族に恵まれ、サポートを受けながら自宅で暮らしていて、むしろ忘れていくことで娘との関係が良くなるシーン等もあり、非常に前向きに作られている。実際身近なところで起こったら、それはそれは大変だし悲惨なこともあると思うのだけど、悲壮感はなく見ていて辛いことはなかった。

若年性アルツハイマーは全国で10万人いるというのを目にした。物忘れに関しては自信があるし、最近は増えてきてると思うのだけど、それは忙しいからということにしている。「お探しのメガネ、あなたのおでこの上ですよ。」的なことばかりで不安だけど。