更年期と生理の貧困
昨年から、この薬を飲んでいます。
女性はおわかりになる方も多いですね。
命の母Aです。
命の母ホワイトじゃないですよ、命の母Aですよ。効いてるのかわからないんですけど。
実は40歳から調子がおかしいなと思っていたのですが、昨年ちゃんと自分で認めました。私は更年期であると。
その前は、プレ更年期とか言ってたんですけど、本気の更年期ですわ。
っていうと、42歳でしょ、早くない?と言われますが、この不規則な職業を22年続けており、早めに更年期の症状が出てもおかしくないというか。同業者も早めに出ている人の話も沢山聞いていますし、何よりこんなものは個人差。こちらがしんどいって言っているのに年齢的に早くない?って返されると、まじ話さなければ良かったとうんざりしています。しんどいんだよ。
具体的には、黄体期にいわゆるホットフラッシュと呼ばれるような症状が酷くてですね、月の約半分は異常な睡眠不足に陥ります。
20代〜30代までは「私はどこでも眠れる、ツアーに向いてる」などと豪語していましたが、今では月の半分は家でも眠れません(笑)。
自分の体が熱くて眠れないのです。
明らかに外気は暑くないのにも関わらず、自分だけが熱暴走したパソコンのようになっており、とにかく指先まで熱い。自分で自分が熱い。体温が下がらないので眠れないし、寝ついても眠りが浅く、眠りにつくまで2時間ぐらいはかかり、1時間に一度は目が覚めて、5時には起きてしまう。
仕事はアドレナリンでなんとかできるのですが、睡眠不足のため疲労が溜まる一方です。
こうなる前からずっと基礎体温は付けているのですが、近年黄体期の期間は、起床後すでに体温が36.8〜36.9度あり、昼間の体温は37〜37.5度、常に微熱で半月過ごしています。うへえ。
冬は比較的楽。それでも眠りは浅いです。
夏は地獄です。5月〜9月ぐらいがこの2年かなりきつい。
そんな中、先日ついに寝不足で家の中で物を取る時にフラッときて、少し高い所の作業中に後頭部から落下し、後頭部を強打するという事故になってしまいました。
落ちた時間は1秒もないのに「あ、だめだ、このまま落ちる、大怪我するかも」とスローモーションで考えていました。
落ちた時にたまたま下に物がなかったのと、落ち方が良かったため、首と背中が強烈に張って曲げれなくなった以外は無事でした。頭を強打しているため、もちろん飲酒はせず安静に様子を見ており、麻痺とかでたらどうしようと思いながら2週間ほど過ごしましたが、本当に幸いなことに首と肩のこわばりも日に日に楽になった。現在そこから3週間経ったので、もう大丈夫でしょう。
(後日談:大丈夫と思ったら、1ヶ月後ぐらいに奥歯が割れていたことが判明し、その後抜歯しました)
とにかく、寝不足が良くない。現実に寝不足の影響が自宅事故という形で出てしまって、冷や汗をかきました。
ホルモン治療に行くかどうかずっと考えているのですが、近所の産婦人科は子宮がん検診などで行った時にものすごく感じが悪かったので行きたくないし、あまりホルモン治療を始めたくないところもあって、まだ迷い中。
というのは、これがいつ終わるのか、終わりの見えない治療をしたくないからです。それがないとダメな体になってしまうのが怖いのと、費用もずっとかかるわけですから。逆に言うと月の半分は眠れているので、しんどい期間が終わると辛さが薄れて、まだいいかと思ってしまうんですよね。
このようなことをずっと考えていると、女でいるからかかるコストって馬鹿にならないなと思います。
「生理の貧困」と問題になって久しいですが、生理用品も買えない子がいることは、わりと容易に想像できる。
私も話題になってから、計算してみたんですよ。
生理用品と痛み止めで大体月650円かかっているので、年間7,800円。それが40年続いて312,000円。これに加えて下着類やら洗剤もありますし、これにピルだったりホルモン治療の費用がかかったら、結構な額になります。
よくこの話題の時に「スマホは持てるのに生理用品は買えないの」って言う人がいるのですが、そりゃそうですよ。それがないと何の情報もサービスも受け取れないのですから、今の子にとってスマホは大事なライフライン。大人がそんなところを比べて苦言するなんて、嫌味でしかない。
消費税が10%になる時に生理用品に軽減税率が適用されないことで、本気で怒りを覚えました。というか、消費税かけたらだめでしょう。女で生まれたことでお金がかかって税金まで取られるって、なんだそれと。
先日Twitterで流れてきたある議員さんの言葉で「税金って生きることにかけちゃだめですよ。」というのがあって、まさにそれです。食費も、おむつも、かけちゃだめだ。
少し前に、あるショッピングセンターの女子トイレで、これを見かけたんですよ。
ちょっと涙が出そうになりました。厳しい社会だけど、世界は少しずつでも優しい方向に向かっているのかも、と思って。
更年期症状しんどいですよ、でも母親世代はもっと社会の理解がなくてしんどかったと想像します。今は話しても昔ほど理解がないわけじゃない。
生理用品をちゃんと買えない、生理のことをきちんと教えてもらえない家庭とか、見えないだけで昔から絶対ありますよ。(昔の方が高かったし機能も悪かったし)
でも、こういうものが立ち上がったりしていて、少しずつ、少しずつ、前進しているのがわかって泣きそうになりました。
OiTrの記事に「トイレにあるべきものの一つ(one in the restroom)として、気兼ねなく使用して欲しいです。」とのことで、金銭的な貧困のためだけのプロジェクトではないというところが、また素晴らしいなと思いました。
そういえば、ライブハウスでも男性用と女性用と分かれているところで、女性用トイレに生理用品を置いているところがあった気がする。どこだったか忘れましたが、レストランなどでもたまに見かけますね。
更年期症状も生理の貧困も、「そんなことないでしょ」と茶化されたり否定されたりすることが多いトピックですが、真面目に受け取り向き合えたらと思います。
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