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5月のいろいろ(2023年)

お仕事

毎年恒例の高槻ジャズストリート、今年は枚方トリオとソロでの出演でした。最初の桃園小学校での枚方トリオ(鈴木孝紀clarinet、光岡尚紀bass)、朝10時半に到着してこの快晴、暑かったです。

2ステージ目は、新設の太陽ファルマテックホールでのソロ。

両ステージとも、楽しく演奏させてもらいました。

23日には、横浜市栄区民文化センターリリスホールにて、「西山瞳トリオ with 橋爪亮督“Tribute to Bill Evans 未来への継承”」コンサートがありました。


ビル・エバンス関連の曲ばかり演奏。
20代前半大阪で活動していた時期に、4、5年ほど「エバンス研究会」というトリオをやっており、エバンス曲とアレンジの曲ばかり、課題を決めて演奏していました。今もセッションライブの際に、よくエバンス曲を持参していますが、後期の曲の方が演奏することが多いので、今回バランス良くプログラムを組む作業が面白かったです。


映画


『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvolume3』

シリーズの、良いエンディングでした。
MCUは全部観ておりますが、少し疲れてきています。今回あまり予告編も見ず、情報を入れてなかったのですが、ウィル・ポールターとかスタローンもまた出てくるとか知らなかったので、特した気分でした。エリザベス・デビッキは、金色になっても本当に気品がある顔立ちで美しいですねー。
ガーディアンズって、全員ちゃんと過去を丁寧に掘り下げてあるので、全員好きになっちゃいますね。皆好き。幸せでいてほしい。



『TAR/ター』
別記事に書きました。



『ワイルド・スピード /ファイヤーブースト』

丸一日仕事した後のレイトショーで観たのですが、疲れているし寝ちゃうかもと思ったけど、終始寝かせてくれない映画でした。
よくできた映画とは言えないと思いますが、楽しいし面白かった! 少なくとも8、9より本当に楽しかったですね。
よくこれ、2時間半でまとめましたね、全員のアクションシーンもあるし。聞いてない登場人物もあって、シリーズずっと見てますからそりゃ上がるんですけど、ものすごい豪腕で、呆気にとられる時間が続きました。
でも監督も超ワイスピファンなんだろうなっていう愛を感じましたし、色々無茶だけど悪い気はしない。
ミシェル・ロドリゲスvsシャーリーズ・セロンとか、最高よ!
ミシェル姉さん、ジーナ・カラーノとかロンダ・ラウジーとタイマン張ってきましたが、最高のカードをありがとうございました。


『クリードⅢ』

ええ、楽しみにしていましたよ。
ロッキーシリーズ最新作ということで、泣く気満々でハンカチの用意をして行きましたが、全然別物でした。ロッキーのロの字も出ず、影も形もない。
MBJはとても好きです。テッサ・トンプソンも大好きです。けど、どこか過去2作との関連も感じないし、全然燃えなかった。
対決を決めてさあこれから修行だ!というところで、ロッキーのところに行くかなって思ったんだけど、行かなくて残念。でも、あのミットのお姉さんすごいですね、確かカットマンもプロだって話で一作目から出てますけど、ミットのお姉さんもきっと本物の達人なんでしょうね、すごい動きだった。
あと、あんな豪邸に住むなら、変なロボット出すべきでしょう。ガストにいるネコ型の配膳ロボットを出そうよ!
それはさておき、私はスタローンが見たい…
最後にくっついてきたアニメは、一体何だったのか、ちょっと理解が追いつきませんでした。なんだったんだあれは。


読書

『女性ジャズミュージシャンの社会学』

ディスクユニオンで物色していた時に、たまたま見つけた本。
当事者として読んでおこうと思い、書いました。

フランスのジャズ界での社会学調査。
ただし、調査して書いた著者がジャズシンガーなので、第一部のジャズシンガーをめぐる状況の項目は主観的な目線が多く、客観性において少し留保が必要かなと思いました。
状況は日本も似ているので非常に理解できますが、そもそもインストゥルメンタル主体の音楽において、勉強しなくても良い、歌詞があるから、と言っているように読めなくもなくて、そのぼんやりしたマインドも差別を後押しし正当化する要因になっていることは、女性の私から見ても、思うところはあります。
それはもう通用しない時代になっていると思いますし、実際に周囲のシンガーを見ていると、この本が書かれた時期と現代の事情は変わっているなと思います。
調査の時期が1998年からと少し前のことなので、その後、グレッチェン・パーラトや器楽的なシンガーが世界を引っ張る状況になり、今のシンガーは、皆もっと勉強している。また、Me Too運動の始まる前から徐々に社会的な意識も変化しており、この本が出版された時より大きく社会と個人の意識も変わってきたな、ということを実感しました。もちろん、まだまだ途上です。

第二部の女性器楽奏者については、私自身が当事者です。
「女性性をどのように出していくか、常にコントロールが必要」というところには全く同意で、過剰に男性っぽくふるまうことも、女性らしさを強調するビジュアルでいくことも、意識的、無意識的に関わらず常に留意して、常に評価の対象にされてきた実感があります。男性が仕事を得る、バンドに入る際に、男性性をどれぐらい出すかなんて、考えないでしょう。

日本の場合、2000年代以降、女性器楽奏者は非常に多く、レコードデビューする機会が多いのは圧倒的に女性でした。
売れるからですよ。ジャズリスナーは圧倒的に男性で、女性の方がCDが売れる。結局男性社会の市場に向けて、男性の製作者が女性ミュージシャンを見つけて放り込む形になっており、日本の女性ミュージシャン比率は高いといえど、これはこれで別のジェンダー問題があったわけです。
私もその背景からデビューした身で、そういう構造の中で生きてきた当事者であり、「女はすぐデビューできる」「女だから客が入る」「女は下駄を履かせられていいな」などと言われる中で、いわばその構造、大きくジェンダー問題がある構造を〈利用して〉、サバイブしてきました。
だから、構造を利用した私も、その構造の再生産に加担してきた意識があり、今問題意識を持っているから、この本を購入して読むという現在に繋がっています。

細かいことは本当に沢山あって長くなりますし、いくらでもこの本の感想や意見は書けるので、どこか依頼があったらちゃんと書きますが、問題とされている「女性比率が少ない」は日本では少し違う状況になっているということは言っておきたいと思います。
今は、レコード会社や媒体の力が弱くなって、皆がフラットになってきたと思います。女性ミュージシャン同士、皆好きに楽しくやってますよ。


このトピックに関して、過去に書いた記事をシェアします。


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