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アート・絵画・美術に関する私感

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ここではアート、もしくは絵画、より広げて美術の分野に入るかなと判断したものを扱う、考えを整理するために書くノート。
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#ART

ゴッホの死の真相とフィクション

 今日はゴッホの死の真相について、想像の物語を書いてみることで迫ってみた。  私は昔からゴッホ(本名フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ[1853-1890])の絵が好き。個人的には自然を描いたデッサンがいい。根気よく対象を追いかけているし、描く事に対する情熱、また自然や生命に対しての敬愛の念も感じる。  ゴッホ は死ぬまでの約10年の間に油絵約860点、水彩画約150点、素描約1030点を世に残していて、有名な油絵の作品は最後の2年間に集中している。燃えるように絵を描

ユーリ・ノルシュテインについて

 私は今まで、映画やアニメを見て涙するような事はほとんどなかった。だが最近は歳のせいか涙腺がゆるくなって、子ども向けアニメを見ている時でさえ、思わず涙してしまうようになった。先日もNetflixで数年ぶりにジブリの「魔女の宅急便」を見て、泣いてしまった。トンボを助けにいくために、キキが必死に魔法の力を取り戻そうとしているシーンで、ポロリ。ポケモンのCGアニメ「ミュウツーの逆襲」を見ても、サトシがミュウとミュウツーの争いに巻き込まれて石化してしまい、それをピカチュウが何度も電気

絵を描く人の戻れる場所

 美大に入っても、卒業してしまうとほとんどの人が絵や制作をやめてしまう。会社に就職し、結婚をして、絵を描く暇など無くなってしまう。  制作を続けられている人は、周りを顧みず、強い信念とプライドを持ち続けられた人。もしくは、天才的な鈍感さとか図々しさの持ち主で、周りのことなど気にせずに、制作をする楽しさ、面白さを見出し続けられた人。草間弥生の場合は、自分の精神病の治療のために絵を描いた。つまり、絵でも何でも自分の制作を続けてられているのは、ちょっと変わった人たちの事が多い。そ

マルセル・デュシャンを思う

 自分の気持ちや考えを文章や作品に表現し、それを人前に出すことは、時にとても勇気のいる事だ。それが私たちの社会で言われている常識と相反するものだったり、全く前例のないものであればなおさら。  私も、そういう事をする前後はよく弱気になる。そうなった時には、私は私の後ろ(過去)に控えている、私よりも臆病で、うまく言葉を選ぶ事ができない弱い存在、そのことによって口だけは達者な人たちに抑え込まれ傷つけられてきた、小さき負傷者たちのことを思う。すると、不思議と勇気が溢れてくるのだ。「

ゲルハルト・リヒター#2

ゲルハルト・リヒター♯1の続き。  アルベルティヌム美術館では現在、彼のドローイング展を開催しており、順路としては彼のドローイング郡を見た後に、1floorを使った彼の本展示を見ることになる。そこでは、壁面に彼の代表作であるフォト・ペインティング、グレイ・ペインティングなどが展示されており、中央に巨大なガラスをいく層にも直立させた立体作品が置かれている。一見無機質で鑑賞の邪魔とも捉えられる巨大なこのガラスの立体物が、私には彼の芸術家としてのこだわりを示したものであり、彼は鑑

ゲルハルト・リヒター#1

 先日、ドイツのドレスデンのアルベルティウム美術館で初めてゲルハルト・リヒターの作品の実物を見る。  彼の名前だけは知っているという人は日本人でも多いと思う。ドイツ国内では「ドイツ最高峰の画家」とまで言われているそうだ。私の彼の実際の作品を見る前の印象は、彼はアート界で時代の流れを掴むことに成功した人であり、お金や権力を公使して新時代のアートを作り出し成功した人、だった。有名なのは、写真をそのまま精巧に写し取った、「フォト・ペイント」。モザイクのように、いくつもの色を並べた