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サイバーセキュリティーやAI技術の活用の課題について最新の研究成果を発表するシンポジウムが、10月30日から福岡市で4日間開催。SNS上でフェイク情報が拡散される実態などについても、報告が行われた。

今春ネットで炎上した、食用コオロギのパウダーを使った食品会社のSNSなどがターゲットになり、ひぼう中傷やフェイク情報。なんと、この話題に言及した投稿のうち37%余りが、機械により自動で投稿などを行う「ボット」によるものと判明したそう。

河野太郎大臣のXポストから。

(1) Xユーザーの河野太郎さん: 「『ことしの春、ネットで炎上した、食用コオロギのパウダーを使ったパンの事案について報告しました… この話題に言及した投稿のうち37%余りが、機械により自動で投稿などを行う「ボット」によるものとみられることがわかったということです。』 AI技術活用などの課題は 最新研究発表…」 / X (twitter.com)


AIのはじまりは、1950年代にアラン・チューリングが基本的な概念を提唱したところから始まる。

その後、「人工知能(artificial intelligence)」という名前がジョン・マッカーシーによって名付けられた。1960年からは第1次AIブームが到来し、コンピューターの「推論・探索」や自然言語処理プログラム「イライザ」が誕生。

以降、3度のAIブームが起こり、特に、2000年以降に急速な勢いで普及したインターネット技術の後押しもあり、2010年以降は機械学習やディープラーニングの技術が発展。そして、現在なじみのあるAIとして多くの人々へ認識されるようになった。

アラン・チューリングが現在の生成AIを見たらどのように思うだろうか。
過去にAIブームが下火になったのは、AIの性能が科学者間で疑問視されたことが大きいと思う。AIは学習したことに忠実であり、学習した内容を元に人間が到底敵わない速度で結果を返す。

AIは日進月歩で成長しているが、精査することが欠けているのではないだろうか。チャットボットが氾濫した現在、誰でも手軽にAIを利用できるようになった。市販のPCの性能が上がり、素人でも手が出せるまでにAIの敷居が下がった。

stable diffusionやChat GPTなどAIに詳しくない人でも知るものが増え、遊び半分で利用できる。いくつかキーワードを入力すれば、即座に結果が返ってくるので、それをコピー&ペーストで簡単にネット上に掲載される。

AIは即座に結果を返してくれるが、これは学習した内容を元に情報を集約しただけであり、AI自身は情報を精査していない。

また、デジタルネイティブが増え、ネットの情報を疑わない若者が多くなった。その為、ネット上に氾濫する情報の真偽を問わず鵜呑みにして振り回される世の中が出来つつあるのだ。

「人工知能」と名付けられた技術は、人間の脳構造を元として規格されている。SFの世界では、AIがシンギュラリティに達することが原因で人類が滅亡に向かうというストーリーがよくあるが、人間が進歩せずAIに振り回される世が続けば、完全な虚構とは言えないかもしれない。

AIを道具として利用す立場でいたいのであれば、人間側もAIができない情報の精査をしっかりと行い、賢くなる必要がある。

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