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【俳句2020年〜2021年冬】書記と香料

巻貝たちの夜咄くちびるに黒子

片っぽの手袋へ一人称を

十二月八日を離すいちめんの窓

暦果て給水塔に垂らす香料

リラと書くべきだった破魔矢の商標

鳥肌を嘗める子のいて松の明

客死して霜焼は誰かのキュート

雪礫傷あるもののように死ぬ

天狼と死球 最前列は大人

凍滝を振り返れば書記の声変わり

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