我が子の腸重積発症から完治するまでの経過レポ

タイトルの通り、娘が患った腸重積症が完治するまでのレポ。時系列で、ばーっと思い出しながら書いています。
少しでも誰かの参考になるといいな。


■4/23 土曜日
お友達と待ち合わせし、外で皆でお昼を食べた。ずっとご機嫌だったものの、ランチ後から急に不機嫌になる。泣く泣く。夫が抱っこ紐をつかい寝かしつけウトウトもするが、泣く。その時は眠いのかな?的な感じで異変は感じず。ただ、機嫌が悪いことが繰り返される。

夕方帰宅後、熱を測ると38℃近くある。そして夜ご飯も機嫌が悪い。色々調べると、「腸重積(※1)」というワードが引っかかる。(21日の2日前に保育園で嘔吐。なんの脈絡もなく少し吐いたらしい。そのあと家でも少しだけ吐く。その時はお昼もおやつもおかわりをしたと聞いており、食べ過ぎがかなと思った。また、保育園では1週間近く微熱が続いていた、37.4度あたりをずっと。血便などはなし。)

#8000に電話 。状況を説明し、初めて救急にかかる。20:00頃、初診で救急外来を受診。元気はあるが熱もあり。やはり時々機嫌が悪い。

小児科の先生(若い先生)に診てもらうが、顔色が悪くないことや状況を判断で、「熱からくる不機嫌病か胃腸炎の可能性が高い。腸重積はもっとグッタリするはずで、この世の終わりのような泣き方をするから、、」と問診と軽く触診だけされて、検査せず帰宅。医者に説得されてしまった。

ここが、ミスポイント。不安だったら親が強く出て検査してもらうべきだった。医者の言葉を全て鵜呑みにしてはいけない。


■4/24 日曜日
帰宅後はぐっすり寝て、熱もなく朝も機嫌が良い。朝食も全部食べた。
8:00頃に1日ぶりにうんちをした。いつも通りの便に混じって、赤い便がある。なんとなく少し赤い気がする。(ここで、腸重積のうんちを検索すると、いちごジャムのような本当に赤いゼリーっぽい血便がヒット。だがうちの子のはそれとは明らかに違う)
うんちが少し気にはなったが、沢山遊んでいるし、元気。

さあお昼ご飯、、となった時、また不機嫌になり、大好きなおうどんを中々食べ進めない。最初は鶏肉が嫌なのかな?など思ったが、軽くだが仰反るように泣き始めた。抱っこして欲しい感じはない。泣いて、泣き止んでの繰り返し。また眠いのかな?と、夫が寝かしつけをする。
泣き疲れた?のかウトウトし始めた。

私はやはり、娘の状態がいつもと違うことがどうしても気になり、子どもが腸重積になった親のブログなどを読む。
同じように泣いて泣き止んでウトウトしてしまう、、というような、ブログを発見。嫌な予感がしたので、昨晩かかった救急に再度連絡し、予約をする。

お昼過ぎに受診、昨晩のヤブ医者ではない、中年おじさんな小児科医。むすめの様子とうんちの写真を見せたが、これは血便ではなさそう、腸重積ではないと思うとやはり言われる。今回は引き下がらない。今日は浣腸と超音波の検査をしてほしいと強く申し出た。
「いや〜おかあさん、熱で不機嫌になるからねえ。顔色もいいし、そんな激しく泣いてないし、大丈夫だと思いますけど、一応しましょうか」的な。。。こいつもヤブ医者のか?(言葉悪くてすみませんで、本当こんな気持ち)

そして、浣腸をしてうんちを出す。すこーし赤い。しかし「血便っぽくはないねえ」と言われる。
またもや、腸重積じゃないでしょう、的な空気流れる。2日連続で小児科医に言われたら、わたしも医者に丸め込まれそうになって、そんな気がしてきた、、が、不安もあるので超音波をしてもらう。

15時頃、はじめての超音波検査、超音波が得意な小児科医が出てきて、検査、むすめはギャン泣き。
「おかあさん、これ、、、腸重積なってますね。。。。今から整復(※2)を行い、元に戻します。今日から緊急入院してください」
夫と私は愕然としてしまった。というか、やはり親である私の直感は間違っていなかった。
やっぱりあいつもヤブ医者だったわ。

そこから、怒涛の処置が始まった。
処置室から聞こえてくるのは、むすめの悲鳴といえる泣き声、喉が八切れそうなくらいに叫んでおり、聞いていて涙が出てきた。
耐えきれず、少し様子を見に行くと、動かないように全身をぐるぐる巻きに固定されている。可哀想で仕方がなかった、余計に涙が出る。

不幸中の幸い、腸は壊死しておらず、整復で何とか元に戻ったようで、そこは安心。
高圧で腸が破れたりしたら、まじで訴えてやろうかと思ってた。

私の元へ帰ってきたむすめは、点滴をされ、鎮静剤のせいもあり、目がうつろで少しぐったりしている。でも、私と夫を見つけると、手を広げて抱きついてくる。安心したような声を発する娘の姿に、また涙がでる。

その後は、バタバタと入院手続きをし、夫は急いで帰宅し、娘と私の荷造り。まだ娘が小さいこともあり、私はこの日から付き添い入院をする。

むすめは処置後より次の日のお昼まで、絶食。
その日は処置などで泣き疲れていたこともあり、機嫌も悪くなく就寝。


■4/25 月曜日
朝から元気もあり、熱も高くない。
お昼から絶食解除となり、病院食が出た。
全粥・玉子あんかけ・ナスの煮浸し・フルーツポンチ。結構量がある。
喜んで完食し、夕方頃に先生から退院の許可がおりる。
看護師さんからも荷造りをお願いされ、帰宅の準備をし受付へ。
なんか検査した方がいい気がして、退院する前に念のため超音波検査をしたいと申し出た。
嫌な予感は当たってしまった。

再発。

なぜ、医者は退院許可をしたのか。
私が検査をお願いしなければ、自宅で気付かず再発が進行していたかもしれない。
そんな不信感と怒りが込み上げてくる。

別室では、むすめが高圧で整復をされている。
どうしようもない不安感と可哀想で申し訳ない気持ちで一杯になる。我が子の泣き叫び声で涙が出る。
油断大敵。1回の整復で治る子もいれば数回再発してしまう事もあるらしい。
医者がお昼ご飯を出したのは時期尚早だったのでは?と思ってしまう。わたしももっと意見を言えばよかった。悔しくて涙が出た。

その日は寝かしつけが大変、30分ほどギャン泣き。そのまま疲れ果てて娘は就寝。
整復による水便は出たけど、排便は無し。


■4/26 火曜日
朝から熱は高くない。機嫌も悪くない。ただ、9:30頃にギャン泣きし始めた。昨夜寝る前にもギャン泣きしたため、不安になり、ナースコール。先生に超音波を申し出て実施。

2度目の再発。

すぐに浣腸をし高圧で整復。
リンパの腫れもあること、また他に原因が無いか調べるためにCTをすることに。

CTは少量の被ばくがあると知っていたので、先生に詳細の説明を求めた。プロテクターは使うのか?子宮近くに当てても問題ないのか、などなど。
ものすごく不安ではあったが、説明を受け納得し、承諾。
もはや原因を知るためにはCTは避けられない。外科的な手術が必要になるか悪性腫瘍ではないか不安で押しつぶされそうになる。

CTの結果は、外科的手術はする必要なし、悪性腫瘍でもないので、まずは高圧で治していくとのこと。
そして、リンパの腫れに対しては、ステロイドを使用したいとのことで、説明を受ける。ステロイドの副作用もあるので、心配にはなったが、再発するよりは良いと判断し承諾。

夕方になり、おむつを替えようとすると、またギャン泣きし始めた。連日の高圧と浣腸でお尻が痛いのか、また再発したのか。

不安で先生に診てもらい、触診と超音波を再度してもらう。再発はなしで、一安心。
お尻かぶれが始まっており、塗り薬を処方してもらう。
その日は朝から夕方までひたすら泣き続けたむすめは、18:00に就寝。

この日も自力での排便はなく、整復による水便のみ。夕方から少量のお水のみ。昨日のお昼から食事なし。24h以上は固形物の飲食なし。


■4/27 水曜日
昨夜から11時間睡眠をし、朝から熱もなく元気。ただし排便はなく、たっぷりな尿。点滴は既に4日目に突入。この日のお昼は、前回再発した時の反省を踏まえ、5分粥150gのみでスタート。

むすめは久々のお粥に不満は示したものの、あっという間に完食。
14:00頃に下痢。血便なし。
16:00頃に念のため超音波を申し出る。
再発なし。腸壁の腫れ(浮腫み)も少し引いたとのこと。リンパ腫は特に変化なし。
夕食も全粥とお味噌汁になった。
その後も水分はよく飲み、下痢をすこし。
夜中、何度か夜泣きあり。再発したのでは?と不安になる。

■4/28 木曜日
朝から元気で、起きてすぐに自力での排便。
まだ下痢っぽいが、血便なし。
朝ごはんも完食。点滴も解除。
お昼ご飯は野菜煮が増えて、フルーツポンチも出たが、フルーツポンチ以外は完食。もっと食べたそうだった。

14:00頃に5日ぶりのお風呂。やっとお湯をかけてあげれる。。。
汗と涙だらけの小さな身体を丁寧にたっぷりのお湯で洗い流してあげた。わたしの娘は良く頑張っている。

夕方17:00頃からお腹が空いたのか、ギャン泣きスタート。ひたすら反ったりして要求をしつつギャン泣き。再発を疑う。

18:00夕食はフルーツポンチ以外は完食したものの、ギャン泣きは収まらず。心配になり、ナースコール。急遽、超音波検査。

朝から完食し続けているのに、排便が無いため、胃の中は夕食で一杯、腸にはうんちがあり、腸重積かどうか分からないため、まずは浣腸。1日分の便を出し、血便なしで、軟便。

そのあと、再度超音波。再発なし。
またもや、泣き疲れたのか、19:00就寝。


■4/29 金曜日
夜中に2回ほど泣いて起きたが、短時間で泣き止んだ。
朝ごはんも喜んで完食。熱もなしで元気。
朝の回診で、問診と触診を行い異常なし。超音波検査を申し出るが、もう大丈夫だと言われた、、、親心を分かっていない。そして、はじめのころ誤診を2回もされているので、もう大丈夫という言葉は信用できない。結果が全てである。

超音波検査したいと食い下がると、他の先生が出てきて超音波検査実施。腸の腫れもかなり治まっていて、リンパ腫れも初日より全然良くなっているとのこと。これで私も納得できる。

2.5日間は再発もしていないので、やっと退院決定。

むすめよ、本当によく頑張りました。

大きめな小児外科のある評判の良い病院を日頃から探しておくことが大事だと感じた。
そして、不安なことは、医者を目の前にしても強く申し出ること。親の直感は最も重要である。

.......

今思えば、保育園3週目くらいからは毎日微熱があった。呼出される程度ではなく、ただの慣れない環境からの疲れだと思っていたが、風邪やウイルス感染からのリンパの腫れ→腸重積の流れが最有力だったとおもう。

この病院の先生たちからは、きっとかなり面倒な母親に思われていたと思う。
検査を何度も要求したし(結果わたしの直感は正しかった)、エコー画像は、気になる事は全部口を出したし、説明を求めた。

なんなら最後の方はわたしも、再発してないことが確認できるくらいになった(笑笑)、とにかくここで言いたいのは、医者や周りにどう思われようが、我が子を守れるのは親しかいない。
誰も責任はとってくれないということ。
改めて肝に銘じた。

また、この腸重積は、0〜2歳までの男の子の発症率が高いそうです。いつ、だれが、かかるか分かりません。知識はあって損はないので、子を持つ親は、「腸重積」というワード頭の片隅に置いておいてもらえると良いなと思います。

以上。


(※1) 腸重積(ちょうじゅうせき)は0~2歳の乳幼児に発症することが多い、小児救急の代表的な病気。腸管の一部が後ろの腸管に引き込まれ、重なってしまう状態のことをいいます。小児では原因が特定できない特発性の腸重積症が多くみられる。重なった腸管が壊死(えし)するなど重症の場合は、腹膜炎や
細菌感染を起こし死亡するおそれもあるので、迅速な処置が必要。
症状は、嘔吐・腹痛・血便が挙げられる。小児の場合は、原因不明の不機嫌、声をあげて泣く、顔面蒼白、ぐったりしているなどの様子から判明することがある。

(※ 2)非観血的整復:肛門側から空気圧や水圧をかけ、重なった腸の先端を少しずつ戻す治療法。

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