矛盾してていい

気持ちの中が、整理できなくて。

自分がなにを想ったり考えているのか、自分のことなのに理解できないことだらけ。

ずっとこの事で、悩んできた。

自分の想いがうまく話せなくて、ケンカしたって泣き寝入りばっかり。

子どもの頃から『自分のことが分からない私っておかしいんだ。バカなんだ』って、仕方ないと思って諦めてきた。

だけど、大人になっても相変わらずで、たびたび悔しい思いをして泣いてきたけれど(実は昨日も)、自分の想いが自分で分からない人が、他にもたくさんいるんだって事を知ることができて、自分が特異な異常じゃない、と安心はできた。

さて、自分の想いが理解できないと、何に困るかということだけど、つまり、自分を慰めたり受け入れたりできないってこと。

よく最近では、自分を自分で満たしてあげよう、とか、セルフハグをして自分の想いを受け止めてあげよう、なんて言うけれど、自分の想いが理解できなくて困ってる人にとって、それってものすごく困難なことのように思えてならない。

もちろん、自分でさえ分からないのだから、誰かに慰めてもらえるとも、受け止めてもらえるとも期待していないし、自分から人に伝えることもできないから、私のこのモヤモヤした、どうしようもないフラストレーションは一体どうすればいいの?と、常に迷子。

的を射ない、終着点のない話をダラダラと聞いてくれる人もいないし、話せば自分が楽になれるかと言えば、気をつかうタチなので、相手の時間を無為に奪ってしまった、と気に病むことは間違いない。

要領が悪い、思考が整理されてない、決断が弱い、愚図、ルーズ、などと親からも教師からも、夫からも言われ続けてきた。

自分では何事にも、とても頑張っているし、みんなと同じペースでこなせるように、とても急いでいる。

でも、それっていつだって自分のペースではないから、焦るだけ焦って、頭の中はとっ散らかり、出来もしない数のことを同時進行せざるを得なくなり、結局一つ一つのスピードは落ちて、ミスだらけ。

あぁ、また遅いって怒られるんだ。
私って本当にダメなやつ。
悲しいな。
こんなにちゃんとしよう!って頑張ってるのに、またルーズって言われるんだ…
私は社会不適合者に違いない。

そんな事を思いながら、もうすぐ40歳。
一番理解して欲しい、味方でいて欲しい夫からでさえ、
〜母親失格、ルーズすぎる、粗探しするまでもなく粗ばっかりだ、本当にダメなやつだ、どうして他の家の奥さんのように当たり前のことができないんだ、などなど〜
散々に言われてきた。
作った料理を、怒りに任せて投げつけられたこともある。
他人とのメッセージのやり取りを、不正ログインして全て記録され、自分の言動を人に話すのはやめろ、と脅されたこともある。

これがまさにモラハラだということを、去年知り合ったたくさんの人たちから教えてもらい、別居にこぎつけた。

今どきの言い方で言うと、卒婚ってやつか。
籍は抜いてもらえてない。
扶養手当と控除がなくなるのが、とても惜しいらしい。

まだ子どもたちが小さいから、お父さんの存在は必要で、子どもたちは自由に父親に会わせているし、すぐ行ける距離に夫は住んでいる。

生活費は1円ももらっていないのだけど、私も扶養に入っていれば、健康保険や年金は払ってもらっているから、収入がなく実家のお世話になっている今は、助かっている分強く籍を抜こうとも言い出しにくい現状がある。

でも、早く自分の仕事を軌道に乗せて、夫からはもっと距離を置きたい気持ちは確かだ。

会えばネチネチと嫌味を言い、かと思えば、たまに突然寄りを戻したそうな素振りを見せる。

断固お断りだ。

そんな夫婦関係を見透かされて、一度だけ、私は他の人に都合よく遊ばれたことがある。

本当に親切な人だ、と思っていた。
親身に相談に乗ってくれた、と思っていた。

実際には、そうではなかったのだけど。

他にも同じような女性を手当たり次第に口説いて、何十人という人数の女性と同時進行で関係を持っていたことが分かり、激しく傷付いたし怒った。

思い返せば、いつだって都合よく遊ばれていたんだと言わざるを得ない、ダメダメな関係だった。
最初から、薄々気づいてもいたのだ。
大事に想われていないこと、ほかに女のにおいがぷんぷんする事。
いつだって、どこか蔑ろにされて、軽く扱われている事に。


いよいよ強く嫌な予感がしてすぐに、彼から離れたことだけは、良かったと思う。
関係が切れる時、彼の本性が丸見えになったし、私が数人に相談した事で、彼の周りの同じような女性たちが一斉に股をかけられていた事を知ることとなり、静かな騒動ののち離れていった。

関係が続いているうちに、他の人から事実を知らされていたら、きっと自分はもっと混乱したはずだし、つらかったと思う。

自分の目で証拠を見て、彼に直接『これ、どういう事?』と聞けた事で、即断ができた。

彼の周りには訴訟が多発していることも、彼が開き直る人間で、一度も慰謝料を支払ったことがないことも、離れてから知った。(請求はされているけれど、女に肩代わりさせて自身は1円も出さない)

その訴訟の内の一件に、情報提供という形で請われて多少関わったりもした。

でも、今はもう、遊ばれた、という被害者意識は薄れてきた。

誰にも理解されない、ひどい事を言われてむやみに傷つけられる日々が、心底イヤ、という泣き言を、言葉になるまで彼が引き出してくれたからこそ、私は夫を家から追い出すことが出来たし、誰にも理解されない寂しい気持ちを、ただ話を聞いてくれることで埋めてくれたし、女として枯れたくないという部分をほんの少し潤して、自信をつけさせてくれた。

本当にキレイだよ。お世辞じゃない。って言ってくれて、嬉しかった。
一度も好きって言ってくれなかったけどね。

世間的に言えば不倫だし、家庭も壊れた(壊した)。
騙されていたし、傷つきもした。
でも、彼なりの下心や目的があったにせよ、私が得たかったものを与えてくれて、長年抱えてきた寂しさが温かく満たされる経験ができて、これで良かったのだと、今なら思う。

だけど、男性は、もういいかな。
異星人みたいに、理解できない存在。
やっぱり『男は私を傷つける』『私から奪う者』っていうマインドセットがどうしても解けない。
ヒプノセラピーにも通った。
でも、まだまだ。

怖いし、しんどいし、もう誰かと裸で触れ合ったり、心を通わせるようなイメージが持てなくて。
何だか想像の中での男性は、受け入れ難いもの。

例えば誰か空想の男性と、ベッドで、とか、キスをするような想像をすると、必ず私の口から出るセリフは『イヤ!』
イヤよイヤよも好きのうち、のイヤ、ではなくて、本気のイヤ。
汚い、気持ち悪い、煩わしい、そんな事を感じてしまう。

不倫の彼の、人間関係の不潔感が、非常に衝撃的だったから、余計にそういう意識が強くなったとは思う。

なのに、そんな事を思う割には、強くて大きな存在に守られたい、支えられたい、包まれて保護されたい、自分のいるところへ安心しに帰ってくる、いつまでも寄り添って暮らせる存在を得たい。
などとも思う。

もちろんまだまだ女性としても、求められたい。
枯れたくない。
だから素敵な女性でありたいと、努力もしている。
ときどき、私、男性嫌いなくせに、なんでこんなに男性を求めるんだろう?と不思議になる。

もう彼から離れてからの長い間、男性からは距離を置いてきたし、元々人見知りで、女性ばかりの世界でやってきたから、モテないどころか、男性がどこにいるかさえ知らない。
知っても、そこに自分から飛び込むかと言えば、きっとそんなことはしないはず。
どうするんだ、わたし。

男性へのマイナスなイメージが強いから、自分からパートナー探しをする気力もなく、なのに、女性として求められたいという勝手な想いもあり、本当に自分はどうしたいの?と呆れてしまう。

人として対等に尊重しあえる相手と出会い、良い関係を築いていける、そんな理想の未来がわたしにはあるのかしら。

自分の心の中に、基準がいくつもあって、どれもが自分にとって正しくて、正解なんて、ひとつに絞れるものではないって事を、毎日混乱しながら受け止めている。

思考が迷子になるたび、毎回自分に『どれも自分の気持ちだし、どれも自分にとっての正解なんだよ。ひとつに絞らなくていいよ』と、矛盾を受け入れられるように言い聞かせている。

矛盾はあってもいい。
いくつもの矛盾した想定が受け入れられているからこそ、いろんな想像を超えた出来事が巡ってきても、受け止めて肯定していけると思うから。

たった一つの正論にこだわるよりも、矛盾を受け入れて、柔らかくしなることができたほうが、やっぱり人として面白いやんか、ね😉✨

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