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わたしの英単語指導 ベスト15選 ~Spelling Beeをめざして~【前半】

小学校・中学校・高校の英語の先生のための英語の先生 Melody です。
先生方、毎日お疲れ様です♡ 子どもたちの笑顔は先生方のおかげです!


 単語テストをするけれど、なかなか覚えてくれない英単語、先生方はどのようにご指導されていますか?私が単語指導において、いつも念頭に置いていることは、「夢中になって活動しているといつの間にか覚えちゃった!」状態にしたい、ということです。暗記を強要して生徒を変えよう、ではなく、教師サイドが工夫してできることをやってみるのはいかがでしょうか?

 ここでは私が実践してきた、楽しくかつ力のつく英単語指導法を紹介します。少しでもお役に立てれば幸いです。長くなってしまいましたので、こちらは【前半】とさせていただきます。


1.BINGO[小・中・高向け]

 とにかく生徒はビンゴが好きです。高校生でも楽しんでくれます。まだ書き方の説明をしているのに、全く聞いてくれず⁈生徒はどんどん書き始めるでしょう。一度枠を作っておけば、あとはその単元や覚えさせたい単語を入力すれば、すぐに完成します。なお、浜島書店さんからもビンゴの教材が出版されていますね。次年度の教材を決定する時期に本屋さんが見本を持ってきてくれていますので、ご覧になられた先生も多いと思います。

中学生用
小学生用

 ビンゴの単語は先生が発音して、生徒にリピートさせるといいでしょう。私が授業でビンゴをするときは、かっこいいボイスパーカッションのようなBGMを流しながら以下のようにしています。
先生「B」
生徒「B」
先生「right」
生徒「right」

 小学生は、アルファベットのビンゴから慣れていき、6年生では単語のビンゴができるといいですね。

 

2.単語リストの配布[中・高向け]

 私はその単元で学習する単語をそのレッスンに入る前にリスト化して渡しています。理由は、単語は1度練習しただけでは覚えられないからです。教科書のパートごとに少しずつ覚える、というのではなく、最初は「多っ!」という印象を生徒は持ちますが、その単元の新出単語をすべて表にして、その単元が終わるまで、何度もペアで練習するなどしています。
 ほとんどの教科書には教師用CD-ROMがあり、その中に単語リストが入っていることがあります。そのデータを利用して作ったり、最近では生成AIを活用して作られている先生もいらっしゃいます。高校では生徒のレベルに応じて単語の定義を英語で表記するのもいいかもしれません。

 

3.パパイヤジュース[小・中・高向け]

 福島県で中学校の先生をされている畑中豊先生が考案された活動です。あらかじめ用意した単語リストを使い、リズムに合わせて、1人の生徒が1つずつ単語を発音してクラス全体でリピートしていきます。発音がわからないなどで生徒が単語を言えない場合は、その生徒が「パパイヤジュ ース」と言い、クラス全体は「おいしいね」と応えます。
 単語を発音する順番は始めに指示を出しておきます。Snake Lineといって、一番後ろの生徒までいったら、前の生徒に戻るのではなく、後ろの生徒の横の席の生徒に順番を回しましょう。その方が自分の順番がまわってくるのがわかりやすいです。
 なぜ「パパイヤジュース」なのかって?畑中先生がなんとなく?思いつかれたそうです。生徒にとって地元ならではの身近な食べ物に変えてもおもしろいと思いますよ。


4.ペアチェック[中・高向け]

 生徒は先生の説明を聞かない、あるいは聞いているふりをしますが、生徒どうしのペア活動は好んでします。これも2の単語リストを使って、単語が発音できるかどうかをペアで言い合う活動です。1人が日本語を言って、ペアの生徒が英語を言う、それを順番にしていき、言えた単語をチェック欄にチェック入れていきます。これを1回の授業に1回ずつで数回していくと、必ず言えた単語の数が増えてくるので、生徒自身も達成感を感じることができます。また、「この単語はこう発音するんだよ」と教え合う姿も見られるようになります。


5.英英定義選び[高向け]

 中3年の後半からできるかもしれませんが、主に関係代名詞を学習し、単語量も増えている高校生向けです。いくつかの単語と英語での定義をいくつかを用意して、その英単語の定義を選ぶ活動です。Think-Pair-Shareでしていくと生徒も取り組みやすいと思います。英語で書かれた定義のなかに、さらに未習の単語がたくさん入ると、生徒はあきらめてしまいますので、生徒のレベルをよく見極めて導入するとよいでしょう。英語の定義は、子供向け英英辞典を利用するとわかりやすいです。紙の辞書を用意せずともインターネットで無料で検索することができます。私はよくこのサイトを利用します。

cauldron | Wordsmyth Word Explorer Children's Dictionary; WILD dictionary K-2 | Wordsmyth

例えば、cauldronという単語を検索すると、下記のような定義とイラストが出てきました。わかりやすいですね。

a round metal pot that is hung or placed over a fire, used for boiling liquids.The witch stirred her potion in a big, black cauldron.

cauldron

6.My 英作文[中・高向け]

 新しい単語を学習したら、その単語を使った例文を考えさせます。そうすることで、その単語をどのように使うかがわかります。日本語と英語の一対一のマッチングだけでは、その単語を使うことができるようになりません。日本の英語教育で英語が使えるようにならない理由は、従来の単語指導にもあるのではないでしょうか?何のために単語を学ぶのかを考えれば、単語が使えるようになるための活動が必須なのは明白だと思います。 

wordの3要素

 上の図のように、形式・意味内容・使い方の結びつきを同時に学ぶことで単語が習得でき、その結果コミュニケーション能力の向上をめざせます。


7.単語しりとり[中・高向け]

 appleeggguitarrabbit のように、語尾のアルファベットから始まる単語をつなげていきます。チーム対抗戦にすると教えあいが生まれ、盛り上がります。各グループに配ったホワイトボード、またはiPadにできるだけ長くしりとりが続くように書かせるやり方や、黒板を縦に6等分してチョークで縦に5本選を引き、列対抗でチョークをバトン代わりにして単語を板書させるやり方などがあります。上級編は動詞だけ、生き物だけ、といった縛りをルールに入れます。宿題で書かせてみると、普段は宿題を遅れて提出する生徒が期限までに提出してくれました。また、休み時間に自分たちで単語しりとりをしている様子も見られ、書くことを強制しなくても楽しければ生徒は自ら単語を書き出すということを実感できました。


おまけ

 フォニックス、語源、対義語、同意語、同音異義語、品詞、などの情報も単語を整理して覚えるのに役に立ちます。


 以上、15選のうち7つの活動を紹介いたしました。【後半】では、主に小・中学生向けに、8.クロスワードパズル、9.ワードスクランブル、10.ワードサーチ、11.単語イラストマッチング、12.単語カルタ、13.ミッシングゲーム、14.ラッキーワード(キーワード)ゲーム、15.チャンツを紹介いたします。


 ところでスペリングビー(Spelling Bee)というのをご存じですか?「百聞は一見に如かず」です。Seeing is Believing. まずはこちら↓↓をご覧ください。




 ご視聴になられていかがでしたか?単語を暗記することも、エンターテインメントにしてしまうところがおもしろいと私は思いました。いつか自分の教室で、学校で、スペリングビー大会ができることを夢見て、まずはトロフィーをアマゾンで注文しようかな⁉

Spelling Bee Trophy


実際にやってみて、うまくいった!こんな困ったことが起きた、など感想や質問がありましたら、コメントくださると嬉しいです。

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1人でも多くの先生方子どもたちに、英語の楽しさ、人生の素晴らしさが届きますように!最後までお読みいただきありがとうございました!

Thank you so much for reading! I hope to see you again soon! Bye for now!


【英語の先生のためのひとことEnglish】

The capacity to learn is a gift;
the ability to learn is a skill;
the willingness to learn is a choice.     
                                              — Brian Herbert.


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