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東京オリンピックについて

 連日話題になる「東京オリンピック」。アスリートとして、これを目指してきたはずなのに、最近は「中止の可能性」「無観客開催」などいろんな情報を耳にしても、「あ、そうなんだ」と他人事のように思えてしまう自分がいます。逆に、「東京オリンピック」という文字やエンブレムを見ると、目を反らしてしまったり、「オリンピック目指して頑張ってね」と言われると苦しかったり。目指していないといえば嘘になりますが、どんな状況であっても何が何でも開催する、というのには違和感があります。誰のため?何のため?

 これまでいろんなアスリートのコメントを見て、共感できることがあったり、発信できることが凄いと感じていたりしましたが、自分はその影に隠れて、うなずいて終わり。発言は控えていました。その理由は、オリンピックに届くにはまだ実力が足りていない自分が言ってよいのか?いろんなスポンサー、サポーター、団体に支援してもらって競技をさせていただいているので、オリンピックに対して懐疑的な意見は控えた方がよいのか?という気持ちがあったからです。でもこれって、無責任ですよね。

 それで結局、自分はどうなんだろうと考えたら
•歓迎される形でオリンピックが開催されることに希望は持ちたい。
•でも、それが厳しいのであれば、無理に開催する必要は無い。してほしくない。
•オリンピックは目標の一つではあるけれど、それが全てではない。
•カネ、権力、政治にまみれたオリンピックから、一度原点に立ち返るべき。

というのが正直なところです。

 スポーツって本来、とても素晴らしいものだと思うのです。人生を豊かにしてくれたり、世界中の人と繋がれたり、自分を高めてくれたり。それが歪んだ形になりつつあるのは悲しいです。

 この文章を見て、「オリンピックを目指す中野瞳」を応援してくださっていた人にはガッカリさせてしまったかもしれませんが、私はこれからも自分超えを目指して、走幅跳を追究しながら、挑戦していきたいと思います。

オリンピズムの根本原則(オリンピック憲章)
1.オリンピズムは肉体と意志と精神のすべての資質を高め、 バランスよく結合させる生き方の哲学である。 オリンピズムはスポーツを文化、 教育と融合させ、 生き方の創造を探求するものである。 その生き方は努力する喜び、 良い模範であることの教育的価値、 社会的な責任、さらに普遍的で根本的な倫理規範の尊重を基盤とする。
2.オリンピズムの目的は、 人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、
人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである。
3.オリンピック ・ ムーブメントは、 オリンピズムの価値に鼓舞された個人と団体による、 協調の取れた組織的、 普遍的、 恒久的活動である。 その活動を推し進めるのは最高機関の IOCである。 活動は 5 大陸にまたがり、 偉大なスポーツの祭典、 オリンピック競技大会に世界中の選手を集めるとき、 頂点に達する。 そのシンボルは 5 つの結び合う輪である。
4.スポーツをすることは人権の 1 つである。 すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならない。 オリンピック精神においては友情、 連帯、 フェアプレーの精神とともに相互理解が求められる。
5.オリンピック ・ ムーブメントにおけるスポーツ団体は、 スポーツが社会の枠組みの中で営まれることを理解し、 政治的に中立でなければならない。 スポーツ団体は自律の権利と義務を持つ。 自律には競技規則を自由に定め管理すること、 自身の組織の構成とガバナンスについて決定すること、 外部からのいかなる影響も受けずに選挙を実施する権利、 および良好なガバナンスの原則を確実に適用する責任が含まれる。
6.このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、 国あるいは社会的な出身、 財産、 出自やその他の身分などの理由による、 いかなる種類の差別も受けることなく、 確実に享受されなければならない。
7.オリンピック ・ ムーブメントの一員となるには、 オリンピック憲章の遵守および IOC による承認が必要である。


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